働き方・採用

時短でも給料を下げない方法 フルタイムで働けなくてもキャリアアップするには

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2022年10月より「産後パパ育休(出生時育児休業)」が創設されるなど、育児と仕事の両立支援策が少しずつ整いつつあります。しかし、子育て世代がやりがいを持って働ける環境づくりはまだ道半ば。時短勤務制度を利用する女性の中には、給料やキャリア形成に対して複雑な思いを抱えている人もいます。
そこで今回は、時短勤務という制約の中でも、納得のいくキャリアアップをつかむ方法について考えます。

時短勤務とはどんな働き方?キャリアにもたらすメリット・デメリット

時短勤務制度とは、育児や介護のために所定労働時間を短縮して勤務できる制度です。育児・介護休業法により、企業は短時間勤務制度の導入が義務付けられています。勤務時間は8時間から原則6時間まで変更可能。育児に伴う時短勤務を利用できるのは、3歳未満の子供を持ち、法律で定められた条件を満たす必要があります。

時短勤務の最大のメリットは、子育てと仕事とのバランスを取りやすくなることでしょう。勤務時間を短縮することで、まだ手のかかる子供との時間を確保しつつ、キャリアも継続させることができます。

しかし、時短勤務に対してデメリットを感じている人は少なくありません。時短勤務の具体的なデメリットは主に2点挙げられます。

時短勤務のデメリット:給料が下がる

時短勤務制度を利用する場合、多くの企業では勤務時間が減った分だけ給料が減額されます。所定労働時間が8時間から6時間の短時間勤務になれば、基本給の25%が減額。時短勤務をする方は家族の急な病気・通院による欠勤も多いため、さらにマイナスの額になることもあるでしょう。

時短勤務のデメリット:昇進が遅れる・業務内容とスキルのミスマッチ

時短制度は給料だけでなく昇進にも影響する可能性もあります。実際、ミートキャリア( meetcareer )が行った育休復職者のキャリアについての意識調査では、「時短で給料や評価 が下がる」と感じている人は半数以上に上りました。

【ミートキャリア】育休復職者のキャリアの悩みと会社に求めるサポートについての意識調査より

調査の自由回答では、

「時短の中で、変わらず成果を上げているのに給料が激減し、モチベーションを保てなくなった」

という声もあがり、時短業務と評価にギャップがあることが伺えます。

またアンケートでは、「どうせ時短だからと、全く仕事を任せてもらえなかった」という回答も見られました。時短勤務になると責任ある仕事ややりがいのある業務から遠ざかる可能性も考えられます。

時短勤務制度は、限られた時間の中でも大きな成果を出せる優秀な人、子育て中もキャリアを磨き続けたい人ほどデメリットの大きい制度と言えるのではないでしょうか。

あえて時短勤務を選ばずフルタイムを続ける人も

こうした背景から時短勤務にメリットを感じられず、フルタイムで働き続ける選択をする人もいます。

厚生労働省が子育て中の正社員に行った調査では、およそ2割が短時間勤務制度を「利用したことはなく、利用希望もない」と回答しました。
時短制度を含む両立支援制度を利用しない理由を聞いたところ、社内体制の不備、家族などによる支援を受けられることと共に、「キャリア形成のために、通常通りの時間 (フルタイム・残業有り)で勤務したかったから」という回答が多く挙げられました。


厚生労働省委託事業 令和2年度 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業 より作成

こうしたフルタイム思考は、リモートワークの浸透も影響しているでしょう。働き方が多様化したことで、育児との両立方法は時短勤務だけではなくなりつつあります。

しかし、さまざまな事情で時短勤務という条件は譲れず、フルタイムに踏み切れない方もいるでしょう。短時間勤務を続けながら、理想の給与やキャリアを実現する方法はないのでしょうか。

時短勤務からのキャリア戦略:時短勤務でも給料を下げないためには

時短勤務でも給料の減少やキャリアダウンをできるだけ防ぐには、次に挙げる方法が考えられます。

現在の組織で上司や人事と対話し、評価基準・目標をすり合わせる

現在の組織の中で給与や評価を改善するには、上司や人事部との対話が必要です。時短勤務でもフルタイム社員と同等の成果をあげた時、組織には公平に評価する仕組みはあるのかを確認しましょう。

上司とのコミュニケーションは、出産を経た女性が出世コースから遠ざかる「マミートラック」の回避につながるという調査結果も出ています。
21世紀職業財団が行ったマミートラックの実態調査では、マミートラックに陥っていた時短勤務の女性の約4割が、「上司に要望を伝えた」などの周囲との連携でキャリアの展望が開けるようになったと回答しました。

組織と対等に交渉するには、日頃の業務で生産性の高い仕事をすることが大切です。いかに効率的に業務をこなし、フルタイム時代の成果に相当する(もしくはそれ以上の)パフォーマンスを出せるかを考えましょう。
業務効率の向上は経営効率のアップにつながり、組織全体にいい影響を与えます。成果を後ろ盾にすれば、人事評価・給与内容の見直しも提案しやすくなりますね。

一方で、組織との対話や交渉は容易ではありません。前述のミートキャリアの調査では、給料や評価への不満や悩みを実際に上司へ伝えられた人は半数以下でした。


【ミートキャリア】育休復職者のキャリアの悩みと会社に求めるサポートについての意識調査より

対話できなかった理由には「子育て中である事情を考えると我慢すべきものだと思った」が最も多く、「上司や社内の雰囲気などから、聞く耳を持たれないと諦めた」という回答も見られました。
実際に交渉を行う心理的なハードルは高く、さまざまな社内調整を覚悟しておかなければなりません。

成果で評価される職場へ転職し、時短勤務を継続する

現在の組織での勤務条件や仕事内容に物足りなさを感じるなら、より良い待遇で時短勤務できる企業への転職も選択肢になります。年功序列ではなく成果主義の評価制度を取り入れている企業に転職すれば、努力に見合った給料を得やすくなる可能性があります。

しかし、入社時から時短勤務が可能な企業は多くありません。成果に応じた評価制度を実践している企業もまだ少ないのが現状です。
厚生労働省の企業調査によれば、時短勤務制度を取り入れている企業の6割は、時短社員の賃金の取り扱いを勤務時間に応じて減額していると回答しました。一部の企業では減額しない(有給にする)措置が取られていますが、必ずしも転職によって有利な条件を得られるとは限らないでしょう。


厚生労働省委託事業 令和2年度 仕事と育児等の両立に関する実態把握のための調査研究事業より

働く時間を柔軟に調整できる業務委託を選択する

時短勤務かフルタイムか、それとも転職か。プライベートもキャリアも妥協したくない方にとって、従来の働き方からベストな選択肢を見つけるのは難しいかもしれません。

私も幼い子供を育てながら働く母親であり、現在の業務委託の仕事に落ち着くまでに働き方の選択に迫られました。
出産を機に前職を退職してしまったため、一時期は正社員の再就職を模索していたこともあります。しかし前述の通り、時短勤務や在宅などを許容しているような求人は多くなく、働き方とやりたい仕事が合致する求人にはなかなか出会えませんでした。

業務委託という働き方は、そんな時の新たな選択肢になります。業務委託の市場は年々拡大しており、ランサーズの調査によると、2021年の経済規模は23.8兆円。
新しい働き方として政府も注目しており、2021年3月には、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省の連名で「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」を策定するなど、法整備も実施しました。

特にキャリーミーの業務委託案件は、週1回〜の出社や自宅でのリモートワークを組み合わせた働き方で、スキルに見合った業務・プロジェクトに参画でき、成果に応じた報酬を得ることができます。

働く場所・時間を自由に選べるだけでなく、専門性を発揮できる案件が豊富なので、短時間勤務でもスキルアップを実現でき、将来的な収入アップ・キャリアアップにつながります。

実際、キャリーミーで働くスタッフの中には、時短勤務の評価や給与に疑問を感じ、時短社員から業務委託へキャリアチェンジした女性がいます。業務委託に切り替えたことで、成果に応じた正当な報酬が得られるようになり、やりがいもアップしたと言います。

私は正社員の転職活動からやむを得ず業務委託を始めましたが、結果としてはよかったと思っています。
実績を積むことで仕事の幅は広がっており、ライティングの下請け的な仕事だけでなく、企画から携われる仕事も増えつつあります。年々仕事に対する責任感や満足感は増しており、さらなるキャリアアップへの自信にもつながっています。

業務委託になると給料は下がる?

業務委託を始めてすぐは案件が少なく、一時的に収入が落ちる可能性はあります。しかし、会社員の平均年収を上回る収入を得ているフリーランスは少なくありません。

フリーランス白書によれば、2018年から2020年の2年間で年収1,000万円以上の収入を得ているフリーランスは約2倍に増加。さらに、会社員の年収分布と比較すると、年収1,000万円以上の層は会社員では数%なのに対し、フリーランスでは10%を超えています。
スキルを活かして実績を積めば、フリーランスでも高収入は夢ではないと言えるでしょう。


一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
フリーランス白書2018/フリーランス白書2020
国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査結果 より

一方で、業務委託は社会保障がないデメリットもあります。セーフティーネットに不安があるなら、子育てとの両立が必要な時期だけ業務委託で働き、育児が落ち着いた段階から正社員として復帰するという働き方を選ぶこともできるでしょう。
これまでであれば、一度正社員の椅子を降りてしまうともう二度と正規雇用には戻れないような風潮がありましたが、本当の優秀な人材は、正社員も業務委託も自由に選択できる状態になってきています。

フリーランスのセーフティーネットの現状についてはこちらをチェック!
【2022年最新】フリーランスは労働基準法の適用外?フリーランスの社会保障・法的保護について社労士がわかりやすく解説!

業務委託は短期で参画できる案件も多くあります。副業が可能な企業にお勤めであれば、まずは正社員として働きながら単発でできる案件にチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

短時間勤務の選択肢を広げ、理想の給料・キャリアを獲得しよう

どんな働き方を選択するにしても、自分自身が主体的に理想のキャリアを描き、キャリアプランを実現するための戦略を立てることが大切です。時短勤務をいつまで続けたいのか、時短勤務を終えた時どんな仕事に携わっていたいか、自分にとっての仕事のやりがいは何か。具体的にイメージすることで、自分に合った働き方や優先したい条件が明確になります。

働き方が多様化する中で、時間の制約に関係なくキャリアアップする選択肢はさらに広がっていくと考えられます。ぜひあきらめず、心から納得できる働き方を模索していきましょう。

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そんな思いをお持ちの方、是非キャリーミーにご相談ください。

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この記事を書いた人

mitsumori
西岡 日花李

1987年生まれ。神奈川県出身。大学在学中から取材執筆活動・テレビ番組制作を開始。大学院でジャーナリズムを専攻後、ミニコミ紙に入社し、社会・文化など幅広いジャンルのニュース・インタビュー記事を執筆する。現在は家事子育てとの両立のため、フリーとして活動。東北の地方都市で生活しながらも、リモートをフル活用しライティング業を継続中。