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正社員・業務委託(フリーランス)・派遣社員の違いとメリットデメリットとは?

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正社員・業務委託・派遣社員など、近年は様々な働き方を実現できるようになりました。
しかし選択肢が増えた分「自分はどれに向いているのかわからない」と悩む人も少なくありません。
それぞれの契約形態にはメリットとデメリットがありますし、人によって向き不向きがあります。働き方に正解はないので、自分が求めていることや向いていることを考えたうえで選択することが大切です。
そこで本記事では、キャリーミーの布井が、業務委託と正社員・派遣社員の違いとそれぞれのメリットデメリットについて解説していきます!

正社員・業務委託(フリーランス)・派遣社員の違い①:契約期間


布井さんプロフィール画像
布井あやみ

キャリーミーの元キャリアアドバイザーチームマネージャー、現アンバサダー。 上智大学外国語学部卒。 キャリアコンサルタント、採用コンサルタント、タヒチアンダンサー&講師という複数の仕事を持つパラレルキャリア。
株式会社パソナキャリア、株式会社リクルートエージェント(現株式会社リクルートキャリア)等大手人材紹介会社での法人営業経験を通じて培ったビジネススキルと、全日本ジュニア新体操選手権大会団体入賞経験をはじめとする舞踊歴18年のキャリアを活かした独特の表現力を併せ持つ貴重な存在として各方面から注目を集めている。
最近ではパラレルキャリアコンサルタントとして、同じくパラレルキャリアを目指す方々へ向けたキャリアコンサルティングなどにも力を注ぐ一方、採用顧問として採用責任者の育成支援や、人材業界における法人営業やキャリアアドバイザーの後進育成等も手掛けている。

正社員は契約期間が定められていない『無期雇用』、業務委託のフリーランスでは『有期契約』、派遣は契約期間が決まっている『有期雇用』となります。業務委託と派遣社員の場合、クライアントの意向次第で継続できる場合もありますし、逆に途中で解除になることもあります。

業務委託と派遣社員は同じく『有期雇用・契約』ですが、どのような違いがあるでしょうか。

派遣社員の場合、派遣元の企業から派遣先の企業と派遣社員のそれぞれに契約継続の意思確認を行います。契約終了の1か月~2か月前を目安に行うことが多いです。また、派遣社員の場合、同じ勤務先での勤務は最長3年間と定められています。契約期間満了後は派遣先企業との直接雇用への切り替えあるいは契約終了など、同じ勤務先・同じ業務での派遣業務を終了する対応が求められます。

業務委託の場合、派遣社員とは異なり継続年数に関する制限はありません。契約継続の意思確認は、その企業と結んだ個別契約書の内容にもよります。自動更新で契約する場合と、毎回契約しなおす場合があります。

また、継続の意思確認の方法も、直接契約では企業と個人が直接行いますが、再委託(仲介企業などが間に入ること)の場合は仲介する企業を介して行われます。

業務委託での急な契約解除が心配という方は、こちらの記事もご参照下さい。

緊急!業務委託契約を「突然」解除されたらどうすればよい? 
https://carryme.jp/magazine/cancellation-of-contract/

正社員・業務委託(フリーランス)・派遣社員の違い②:スキル

CARRY MEのプロ人材とは

求められるスキルのレベルは雇用形態によって異なります。

正社員は個々のスキルや経験によって仕事を割り振られることが多いです。アシスタントクラスの仕事から、役員レベルの仕事まで様々あり、それぞれのスキルに応じたポジションに配属される傾向があります。

業務委託であるプロ人材は高いスキルを求められます。成果を求められる仕事が多いため、必然的にアシスタントクラスの仕事は少なくなります。企画力や戦略などを求められる仕事が多いことも特徴です。

派遣社員の場合、一般的にはアシスタントクラスの仕事が多く、業務委託やフリーランスに比べて高度なスキルが必要とされにくいです。しかし、派遣社員全体としてはスキルレベルの幅は広いと言えます。

年末調整期間に経理経験者を採用するケースなど、限られた期間でスキルのある人材を派遣社員として採用する企業がある一方で、ルーティンでの事務業務などを派遣社員に依頼している企業もあります。

このように、企業のフェーズや考え方によって、派遣社員の活用方法や期間、採用する人材のスキルに幅が出やすいのです。

業務委託か派遣か。自分のスキルレベルが分からなかったら

「自分のスキルは派遣レベルなのかプロ人材として業務委託案件を請け負えるレベルなのか分からない」と思った方も少なくないでしょう。実際これらを自分で判断をするのはとても難しく、私もキャリアアドバイザーとして活動している間、非常に多くの相談を受けてきました。

自分のスキルレベルが分からない場合は、エージェントに相談するといいでしょう。相談するメリットは、客観的に現在の状況を見てもらえることです。

プロ人材として業務委託案件を請け負っていけるのか、もしくは別の形で経験を重ねる方がいいのかをアドバイスしてもらえるので、自分の現在地を確認したうえで適切な仕事を選べます。

正社員のメリットとデメリット


正社員のメリットとデメリットは2つずつあります。

メリット
・安定性が高い
・福利厚生が充実している
デメリット
・会社の事情に左右されやすい
・時間と場所を拘束される

正社員として雇用契約を結べば簡単には解雇されず、福利厚生を活用することもできます。安定を求める人は正社員がおすすめです。

正社員のデメリットとしては、突然転勤を命じられたり、自分の意向にそぐわない部署に配属されたりなど、会社の都合に左右されやすいことが挙げられます。

特定の分野を突き詰めたい・同じ場所で働き続けたいと思っている人には不向きになるでしょう。

また、原則として時間と場所を拘束されるものが多いので、自由度が高い環境で働きたい人には窮屈に感じることもあります。

詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。

正社員とフリーランスのメリット・デメリットとは?転職とフリーランス転身を徹底比較
https://carryme.jp/magazine/employee-vs-freelance/

業務委託(フリーランス)のメリットとデメリット


業務委託(フリーランス)のメリットとデメリットは大きく2つです。

メリット
・特定の分野を追求できる
・時間と場所の拘束がない
デメリット
・契約を打ち切られる恐れがある
・スキルや経験がないと案件を取りにくい

会社の事情による異動などがないため、自分が得意とすることだけを追求できる環境を作りやすいです。そのため、専門性の高い案件を任されることもあります。

また、リモートワークが主流なので自由度が高いのも魅力の一つです。

プロ人材のデメリットは、結果を出せないと契約を打ち切られることもしばしばあることです。高い報酬が設定されやすい反面、長期的に仕事を続けられる保証がないという面ではリスクが高いと言えるでしょう。

また、スキルや経験がないと案件獲得するのが難しいのも苦労するポイントです。

派遣社員のメリットとデメリット


派遣社員のメリットとデメリットは2つずつあります。

メリット
・未経験からでも始められる
・ワークライフバランスが整いやすい
デメリット
・契約を打ち切られる恐れがある
・時間と場所を拘束される

派遣社員は仕事によってスキルの幅が広く、仕事によっては未経験からでも始められることがあります。正社員やプロ人材ほどプレッシャーがかかる仕事は任されにくく、ワークライフバランスが整いやすいのもポイントです。

いっぽう『派遣切り』という言葉があるように、アシスタントクラス以上の仕事を任されにくい派遣社員は比較的早い段階で解雇の対象になる恐れがあります。契約打ち切りという面では、プロ人材とは少し違う意味でのリスクがありますね。

また、時間と場所を拘束されるという面では正社員と同様のデメリットもあります。

フリーランス(業務委託)・派遣社員・正社員経験者が語る!それぞれの違い


ここからは、正社員・派遣社員を経て現在フリーランス(業務委託)で働くWさんの体験談をご紹介します。面談内容・裁量・働きやすさ&福利厚生の3点をそれぞれ比較していきましょう。

<Wさん稼働実績ー正社員を経て、2017年より業務委託案件を請け負い始め、現在5年目。>
派遣:経験社数1社
a社 社内広報・ライター Web社内報の立ち上げ・運用(記事企画、取材執筆など)、LPライティング、Wantedly運用、その他採用媒体の原稿作成 等 2018年より2年強経験
業務委託:経験社数5社+キャリーミー
A社 ライター アフィリエイト記事のライティング、SNS投稿 等 2017年より2年強経験
B社 ライター インタビューやイベントレポート記事の作成 等 2021年より現在 不定期継続中
C社 採用広報ライター インタビュー記事の取材・作成 等 2020年より現在 不定期継続中
D社 インタビューライター D社サービス事例記事の作成 等 2021年より現在 不定期継続中
E社 求人ライター 求人原稿の作成、一部採用広報 等 2021年より現在も稼働中
キャリーミー オウンドメディアの編集・記事作成・取材・メルマガやSNSの運用・Facebook広告運用・プレスリリースの作成 その他広報・マーケティングに関わる業務 2017年より現在も稼働中

フリーランス(業務委託)・派遣社員の違いー面談

派遣社員も業務委託も「面接」ではなく「面談」です。スキルの需給や雰囲気などがマッチするかを見る機会だとWさんは認識しているそうです。

業務委託の場合直接契約をすることも多いので、自ら入念に準備して面談に臨む必要があります。一方、エージェントが取り持つ業務委託の案件や派遣社員の面談では同行担当者がアシストしてくれることもしばしばあったとのことです。

また、派遣社員はある程度ポテンシャルがあれば多少スキルレベルが足りなくても採用になる傾向があります。Wさんはインタビューライターの案件で採用されましたが、インタビューの経験は当時ありませんでした。正社員の時に営業経験がありヒアリング等を多く行っていたことと、ライティングの実績を考慮しての採用だったようです。

業務委託ではその点必要なスキルや経験があるかはシビアに見られています。例えば、インタビュー経験があっても、ある程度エンジニアの用語が分からないとダメ、という案件も経験したそう。

フリーランス(業務委託)・派遣社員の違いー裁量

Wさんは、派遣社員の裁量はあまり多くないと感じたそうです。自分の担当している業務に対しては改善や提案をしていけるのですが、派遣先の組織や方針に関わる提案は通りにくい印象がありました。

例えば、派遣先では集客目的に広告運用をしており、運用額を増やす流れがありました。別途WebディレクターのアサインをしてLPOを行った方が広告効果は高まるうえ、今後派遣先にも効果的なLPが残るのではという提案をしましたが、追加アサインは難しいとのことでLPOなしでの広告運用が続けられたそうです。

業務委託の場合、アサインする案件により裁量は異なります。

Wさん自身、ライターの案件では依頼を受けた要件に沿う記事を納品するのみの関わりですが、キャリーミーのように幅広い裁量で関わる案件もあるとのこと。自分自身がどのくらい企業と関わって行くか考えて、案件を検討していくことができます。

フリーランス(業務委託)・派遣社員の違いー働きやすさ&福利厚生

最後は働きやすさと福利厚生についてです。派遣社員は原則時間で拘束されます。その代わり、週20時間を超えて就業する場合は、派遣元の社会保険に加入することができるそうです。対象になる場合は派遣元から案内が来る場合がほとんどです。

一方で業務委託の場合、社会保険への加入は難しいですが自分で働く時間と場所を選びやすい環境にあります。

正社員・業務委託(フリーランス)・派遣社員の違いを理解し、自分に向いている契約形態を探そう

業務委託(フリーランス)と、正社員・派遣社員の違いやそれぞれのメリットデメリットについて解説しましたが、「結局どれがいいのか分からない」と思った方もいるでしょう。

契約形態に正解はないので、自分に合うものを考える必要があります。
たとえば安定を求めるなら正社員、特定の分野を追求したいなら業務委託(フリーランス)、ワークライフバランスを重視するなら派遣社員など、求めるものによって適切な居場所は異なります。

最近はスキル重視の風潮も出てきていますが、すべての人が業務委託(フリーランス)のプロ人材になる必要はないと考えています。中には正社員の方が向いていると思う人もいますし、実現したいライフスタイルによっては派遣やアルバイトを提案することもあります。

最適な契約形態を選ぶには、自分が求めているものを知ることが大切です。それぞれのいいところばかりではなく、デメリットも加味して最適なキャリアを選択していきましょう。

また『自分が求めているものは何か』という視点に加えて、現実的な判断をすることが大切ですね。

キャリーミーのキャリアアドバイザーは、正社員を経て業務委託プロ人材として独立したり、パラレルキャリアを実現しています。複数の契約形態で実際に就業したことのあるメンバーなので、実体験からあなたの状況に合わせたアドバイスをいたします。

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この記事を書いた人

masaki
まさき

音楽専門学校を卒業後、アミューズメント施設でフリーターとして勤務。その後契約社員を経て正社員に登用。施設運営責任者としてマネジメント、接客事務、在庫管理などを担当。退職後、個人事業主(フリーランス)としてWebメディア運営責任者、Webライター、Webエンジニア開発などを経験。ミニマリストまさきのブログ(https://sawa-masaki.com)、Web業界の転職と副業(https://it-workstyle.com)、映画予報(https://kenken-movie.com)など複数メディアの運用・運営に携わる。