副業とダブルワークの違いを解説!兼業やパラレルキャリアとはどう違う?
目次
副業とダブルワークの違いは?そもそもダブルワークとは何か?
副業解禁・コロナ後の働き方として、「副業」「ダブルワーク」「パラレルキャリア」「兼業」「複業」などの言葉をよく聞くようになりました。ダブルワークとは具体的にどんな働き方を指すのでしょうか?
ダブルワークとは、二つの仕事を掛け持ちして行うことで、それぞれの仕事の量や給与などにあまり差がなく、本業とそれ以外と分けられない場合に使われることが多いです。また、「給与の補填」という位置づけで仕事をしている場合が多いとも言われています。多くは業務委託やアルバイトで二つの仕事を掛け持ちしている状態を指します。
本記事では、ダブルワークと並んでよく使われている「副業」や「兼業」「パラレルキャリア」とはどのような違いがあるのか?また、今ダブルワークが注目を浴びている理由などをご紹介しながら、ダブルワークという働き方について解説していきます。
ダブルワークと副業関連の言葉との違いとは何か?
ダブルワークとは類似の意味で「副業」や「兼業」「パラレルキャリア」などの言葉があります。それらとダブルワークはどういった違いがあるのでしょうか?
副業とダブルワークの違いとは?
「副業」とは本業とする仕事の傍らで空いた時間などを利用して仕事をすることです。一般的に、本業は正社員として働きながら、副業としてアルバイトや業務委託、日雇い派遣、内職等を行うことが多いです。
副業は給与の補填という認識以上に空き時間を利用して仕事をするという意味合いも大きいです。
また、近年は副業解禁の流れも受けて、本業で培った知識をもとに、本業の業務外の時間を使って副業を始めるという方が増えています。
ダブルワークと兼業の違いとは?
兼業はダブルワークとほぼ同義語と捉えて良いでしょう。また、兼業と副業の違いについては、こちらの 「副業と兼業の違いとは?厚生労働省が副業・兼業促進ガイドラインを発表!」 でも以前紹介した通り、法律等で明確に定義されてはいません。
副業も兼業も、「本業以外の収入を得る仕事」という位置づけです。
ですが、感覚として副業は本業の空き時間を使って行うイメージである一方、ダブルワークや兼業については、複数の業務を曜日や時間で区切り両方の仕事を同じくらいのバランスで行なっているイメージを持つ場合が多いです。
ダブルワークとパラレルキャリアの違いとは?
パラレルキャリアとは、「パラレル(=並行)」の意味のとおり、本業である仕事のほかに第二のキャリアを並行して持つことを指します。つまりその仕事をすることでキャリアの幅・引き出しが増えるといった、キャリア形成の意味合いが強くなります。
「キャリア」に着目しているので、必ずしもパラレルキャリアで第二のキャリアとして行うものに一定の収入が伴うかは問題ではありません。
ボランティア活動などもパラレルキャリアと言えます。
今副業やダブルワークに注目が集まる理由とは?
現在、ダブルワークをはじめとする複数の仕事を持つことが注目されている理由とは何でしょうか?
2019年は、経団連会長が終身雇用制度の崩壊を示唆し、また副業解禁企業の増加によって「一つの企業に定年まで所属し、定年後の生活も保障される」という戦後日本が維持してきた働き方の限界を感じた年でもありました。
それらの報道から、会社に寄り掛からないキャリア形成を考えるビジネスマンが増えています。2018年にパーソルキャリアが行った調査においても正社員で現在副業を行っていない人の4割以上が副業に対して意欲を持っていることがわかっています。
このように、複数の仕事の選択肢を持つことを積極的に考えているビジネスマンが多くなっていることが伺えます。
副業やダブルワークを始める方法とは?
次はダブルワークを始める方法についてご紹介します。
①自分の所属する企業の就業規則を確認
②自分のキャリア形成に必要なスキルや経験、得たい収入の目標等を検討
③ダブルワークOKの求人にエントリーし、採用されれば就業!
④一定収入がある方は確定申告もお忘れなく。
副業やダブルワークの始め方①:自分の所属する企業の就業規則を確認
まずは自分が現在所属している企業がダブルワークを禁止していないか確認しましょう。厚生労働省では2019年に副業等に関する規制緩和を求めた勧告を企業に出していますが、副業やダブルワーク等を禁止しているかはその企業の判断となっているのが現状です。また、禁止されていた副業をしたことで過去に裁判で争われ、企業側の主張が認められたケースとして、
・情報漏洩等、企業に損害を与えかねない副業
・欠勤が続くなど、企業側に迷惑をかけている副業
があります。
ダブルワークで退職に追い込まれるということのないよう、事前に確認をしておきましょう。
副業やダブルワークの始め方②自分の目標を確認
勤務先の就業規則を確認し、ダブルワークをすることに問題ないことが分かったら、自らのキャリア形成や今後得たい収入や仕事を検討してみましょう。
現在の自分の強みややりたい職種、得たい収入額、勤務日数・時間等を具体的に考えてみましょう。
たとえば、マーケティングのダブルワーク・副業を行う場合、企業側は以下のような意識で人材を探しています。参考にしてくださいね。
参考記事:マーケティング人材不足を解決するには?採用・育成のコツを徹底解説!
参考記事:マーケティングコンサルティングとは?メリットと失敗しない選び方をプロ人材が解説
副業やダブルワークの始め方③:エントリーしよう
②で出した条件にあう仕事が見つかったら実際にエントリーしましょう。その際には、人材紹介サービスを上手に活用することをお勧めします。
・自分の行いたい業務領域の案件が多い人材紹介サービス
・フリーランスや起業家などに向けた人材紹介サービス
などに登録しておくとあなたが参画したい業務と親和性の高いダブルワーク案件が見つけやすくなります。
副業やダブルワークの始め方④:確定申告を忘れずに。
主となっている給与以外に年間所得が20万円を越える場合、翌年の2月中旬〜3月中旬に確定申告が必要になります。これはダブルワークが給与収入でも、業務委託での収入でも同様です。
主となっている給与の受け取り先で年末調整を行ってる場合も、それ以外の企業での所得が20万円を超えれば確定申告の必要があります。また、ダブルワークの給与収入が20万円未満の場合でも、年末調整を行っていない源泉徴収票が手元にあれば、確定申告で所得税が還付されるケースもあります。気になる方は、税務署に相談すると良いでしょう。
ダブルワークが業務委託である場合、多くが事業収入に分類されます。給与収入とは所得の計算方法が異なりますので注意しましょう。
※会社にばれずにダブルワークを行いたいという方は、ダブルワーク分を自己納付(普通徴収)で税金を納める方法もあります。確定申告書類にチェックする欄がありますので忘れずにチェックしてください。
参考記事:住民税は副業分だけ普通徴収で!元税務課公務員が教えるトラブル回避方法
ダブルワークとはどんな働き方なのか?また、現在注目されている背景やその始め方についてご紹介してきました。今後、ダブルワークをはじめ一つの企業に縛られずに働く方法がますます増加するでしょう。動向を注視しながら、自分のためにもいつでもアクションが起こせる状況を整えておけるといいですね。
この記事を書いた人
- 渡部 梓
大学卒業後アパレルメーカーで販売、ディストリビューター(在庫管理、換金計画策定等)、店舗支援を担当する。結婚退職後、転居し地方公務員へ。個人住民税課税業務に従事。第一子育休中に再転居により公務員を辞し、無職での保活と子連れの再就職活動を経験する。その後アパレルメーカーでのディストリビューター業務の傍らCARRY ME経由でライティング活動を開始。現在は某企業の社内広報業務を行いながらCARRY MEにてライティング関係の業務委託案件を請け負うパラレルキャリア実践者。プライベートでは二児の母。