トレンド・お役立ち働き方・採用

【世界の男女格差ランキング】日本の男女格差是正と働き方改革

1,401 View

男女格差レポートによる日本の実情

男女雇用機会均等法が成立したのが1985年。徐々に男女の格差を感じる機会は減ってはきているのもの、世界的にみるとまだまだ日本の男女格差は大きいと評価されているのはご存知でしょうか?

世界経済フォーラム(WEF)の2018年版「ジェンダー・ギャップ(男女格差)・レポート」 によると、日本のジェンダー・ギャップ(男女格差)のランキングは149カ国中110位。過去最低だった2017年より順位は4つ繰り上がったものの、G7諸国最下位は変わらないという非常に厳しい結果です。

WEFは、政治家やさまざまなステーク・ホルダーに対し、ジェンダー・ギャップの解消は、正義や社会的公平性の観点だけでなく、多様な人材資本がもたらす経済的なリターンの観点からも重要な責務だと指摘している

と、ジェンダーギャップは単に公平性という問題だけではなく経済的な視点からも問題視されているということがわかります。

今回は日本の男女格差が先進国最低とされる要因を探りながら、今の日本社会が取り組んでいる働き方改革との関わり、日本社会が「働き方」を変えることでどの様にそれが変わっていくのかを考えます。

日本の男女格差が世界に比べ大きいと評される理由は経済と政治

5813769718ba1784641bbbb32555ea2c_m
WEFの「ジェンダー・ギャップ・レポート」は、①政治、②経済、③保健、④教育の合計4分野に対する「男女格差」を分析した指数でランキングされています。国の発展度などは考慮に入れていないという点がポイントです。スコアは1に近づくほど
男女平等であるとされ、0に近いほど男女不平等であると表現されます。

日本が低い順位にとどまっている主な理由は、経済と政治の分野のスコアが著しく低いためです。経済は117位(スコア0.595)、政治は125位(スコア0.081)で、保健のスコアが0.98、教育のスコアが0.99ということと比較すると、政治経済分野の日本の男女格差は世界と比較してかなり大きいと言わざるを得ません。

WEFは、日本が過去1年間で職場環境が若干改善したことを上げている一方で、「依然として相対的に、男女平等が進んでいない経済圏の1つ」と厳しく指摘しています。
日本では、教育面・保健面では男女差がなく、男女平等に健康な生活を送れ、教育の機会を与えられていると評価されている一方で、政治分野・経済分野での男女格差を問題視されているということがわかります。

とくに政治分野では、女性元首がこれまで誕生していないこと、国会議員・地方議員・大臣等の女性割合の低さは近年指摘され続けています。2019年4月に実施予定の地方統一選挙においても、この問題を解決しようと「議員の半分を女性に」と市民団体が活動しています。(参考:2019年1月30日東京新聞朝刊

一方日本の経済分野の男女格差はどの様な要因があると本レポートで取り上げられているのでしょうか?また、現在日本で取り組んでいる「働き方改革」が与える影響にはどんなものがあるか考えます。

経済分野の男女格差の要因とは?

a8bbc6ac7fdc0b69ace9e0dd9ce1fcde_m
「経済的機会」分野の評価項目別の内訳では、収入での男女格差が大きいこと(103位、スコア0.527)や管理職ポジションに就いている男女の人数の差が大きいこと(129位、スコア0.152)などが大きく影響しているとされています。

一方で、労働参加率(79位、スコア0.799)や同一労働での男女賃金格差(45位、スコア0.696)は、決して順位は良くないものの、先に紹介した収入や管理職ポジションに就いている人数に比べては格差は小さいということが分かります。

この結果から、「家事や育児、介護など、家庭という単位でのタスクや責任を主体的に担わない人=多くの場合男性や、独身男女」をモデルに日本社会が形成されており、家事や育児・介護などの責任を主体となって担う相手方(=多くの場合既婚女性)の社会進出は補助的な立場におかれ続けていることが透けて見えます。

筆者は地方自治体で勤務していた時期があり、あくまでも筆者の一体験談ですが、所属当時、係長級の職種につく女性はいても課長級以上になる女性職員はいませんでした。実際に先輩から役職には「年次・男性・既婚者」が優遇されていることを暗に教えていただいたこともあります。
一方でアパレル企業で勤務していた時期もありますが、スタッフは女性が非常に多いのに役職につく立場の女性は非常に少なかったです。「男性だから、今後のことをちゃんと考えてあげなきゃ」と言った、男性はしっかりと稼いでいけるよう勤務を検討する必要があるという発言も耳にする機会もありました。

こうした「男性はしっかりと稼がなくてはならない、女性は補助的な立場でいい」とも取れる発言や実際の女性管理職の少なさに違和感を覚える経験をしているのは私だけではないでしょう。また、家事を主体的に担わない方(しっかり稼ぐ方)には、長時間の拘束を伴う勤務を課してもやむを得ないという日本社会の暗黙の了解が未だに根強いとも感じます。

実際に平成30年版の男女共同参画白書 によると、
平成28年における6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連に費やす時間(1日当たり)は1時間23分とほかの先進国と比較して低水準にとどまり、女性の7時間34分に比べると6時間以上も開きがあります。ほかの先進国に比べ、女性は1時間30分程度家事育児労働が長いという結果が出ています。

男女雇用機会均等法後に見られた、いわゆる「バリキャリ」と言われる女性たちは、結婚後も子供を夫ではなく親(子供の祖父母)に預けて仕事をしたという話を聞きます。一方で定年退職後に男性が鬱症状になりやすいという研究もあるようです。それだけ男性の多くが「会社に属している自分=アイデンティティのほとんど全て」になってしまい、会社に所属しなくなると自分の価値が分からなくなるという現象が起きます。

男性も女性も、「自分の人生を生きるために、仕事を選択・全うし、同様に家庭や地域といった仕事以外の私生活を充実させる」という選択が今の日本には必要です。そこが達成されれば男女格差も減り、男性も女性もより生きやすい世の中になっていくのではないでしょうか。

男女平等な労働参加、活躍をするためには?

rawpixel-648563-unsplash
冒頭でも述べられている通り、男女格差の是正は単に男女平等という倫理的な公平性の観点だけではなく、経済的な面でも日本社会の発展において大きなポイントになります。

日本が男女格差の是正において必要なのは、今まさに政府主導で取り組んでいる「働き方改革」。具体的には成果主義の積極的な導入、働く場所や時間の拘束からの解放という点が挙げられるでしょう。多様な働き方を認め、そこで上げた成果を拘束時間の量に関わらず適切に評価していくことが重要です。

こうした制度を整える一方で、当事者自らが声を上げ、新しい働き方・生き方を訴えていく事で多様な働き方を世の中の流れにしていくことも必要ではないでしょうか。

日本社会が官民一体となって取り組まなくてはならないことは、

①ジェネラリスト育成からの脱却
②多様な働き方をムーブメントにする
③実際にフレキシブルな働き方に従事する

これら3点であると考えます。

ジェネラリスト育成からの脱却

働き方を選べるキャリア・スキルを作るという点においては、日本企業がこれまで得意としては「ジェネラリストの育成」からの脱却が必要なのではないでしょうか。

日本企業はこれまで定期的なジョブローテーションを実施することで「その会社でのプロ」を育成し、ほかの会社では時によっては通用しない知識やスキルを社員に求める事を良しとしていた向きがあります。その分社会保障を充実させ、しっかり定年まで勤め上げることで生活を保障していた訳です。

終身雇用の崩壊が叫ばれる近年、会社に属することが仕事の全てではない時代がやってきます。どこに行っても働ける「プロとしてのスキル、キャリア」を自分で考え組み立てていくことが必要になります。

多様な働き方をムーブメントにする

副業解禁など多様な働き方を認める方向に社会が動き始めています。そこで、多くの方が実際にフレキシブルな働き方に従事し活躍することでそれがスタンダードになっていきます。

長時間労働、転勤などが実質的な昇進の条件になっていると、家事・育児・介護などを主体的に担っている人の社会進出は難しいことはこれまでお伝えした通りです。
今後、「男性だから・女性だから」という視点ではなく、日本の労働者全てに対して働く時間・場所を柔軟に決定し、出した成果を平等に評価する仕組みが重要になるでしょう。
実際にCARRY MEでは多くの方が「長時間労働=評価」というステージから降り、活躍しています。

  • お子さんが保育園に決まる前からCARRY MEを活用し、現在子育てをしながら、週1出社や、MTGベースで出社などのPR案件を複数担当している女性。
  • 2人の未就学児のお子さんを育てながら、育休中にCARRY MEで複数の案件を獲得し、パラレルキャリアを実践中の女性。
  • 夫婦で起業し、WebマーケターのプロとしてCARRY ME の複数の案件でも活躍する30代の男性
  • 「週4日正社員」として法人営業等の成果を上げつつ、休日を妻との時間に使い仕事もプライベートも充実させているCARRY ME 正社員メンバー
  • 大学在学中に第一子出産し、現在4人の子供を育てながら、CARRY MEのCMOとしてマーケティングや新規事業を担当。(出社はミーティングの時のみ)、個人でも講演や執筆活動中。
  • 筆者も二人の未就学児の子育てをしながら、未経験分野のライターの仕事をCARRY ME 経由で獲得。現在ライターと社内広報のパラレルキャリアを実践中。

日本はこれまで性別役割分担により、男性も女性も社会から与えられたタスクをこなすことで経済成長を遂げてきました。
しかしこれからは、仕事も家事も、介護や育児も男女ともにバランスよく担っていくための制度や意識を整えていくことで日本の生産性も男女格差も改善されていくのではないでしょうか。

▼CARRY MEの登録はこちらから!
https://carryme.jp/member.html

この記事を書いた人

azusa watanabe
渡部 梓

大学卒業後アパレルメーカーで販売、ディストリビューター(在庫管理、換金計画策定等)、店舗支援を担当する。結婚退職後、転居し地方公務員へ。個人住民税課税業務に従事。第一子育休中に再転居により公務員を辞し、無職での保活と子連れの再就職活動を経験する。その後アパレルメーカーでのディストリビューター業務の傍らCARRY ME経由でライティング活動を開始。現在は派遣社員として某企業の社内広報業務を行いながらCARRY MEにてライティング関係の業務委託案件を請け負うパラレルキャリア実践者。プライベートでは二児の母。

関連記事もご覧ください