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キャリアの棚卸しとは?キャリアへの効果や棚卸し手順を解説!

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「キャリアの棚卸し」とは何でしょうか?具体的にどんなことをしたら良いかわからないという方も多いと思います。そこで本記事ではキャリアの棚卸しをするメリットや効果、またその手順を詳しく解説していきます。

キャリアの棚卸しとは?

キャリアの棚卸しは「これまで自分が何をやってきたのか」を洗い出す作業のことです。
具体的には社会人になってから現在までの経験を振り返り、業務内容や実績、得られたスキルなどを整理し、言語化します。
自身の強みや弱み、それぞれの業務に対しての自身の関心や興味の強弱を発見し、今後のキャリアの戦略立てに役立てていくプロセスを指しています。

ご自身のキャリアが変化した時はもちろん、定期的にキャリアの棚卸しの時間をとっておくと、職務経歴書や履歴書の作成にも有効です。

キャリアの棚卸しをするとどんな効果がある?


キャリアの棚卸しをすると、どんな効果があるのでしょうか?

①キャリアの棚卸しをすれば、「仕事に対しての軸」がぶれなくなる
②キャリアの棚卸しをすれば、効率よくキャリアアップができる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

キャリアの棚卸しの効果①:「仕事の軸」がぶれなくなる

キャリアの棚卸しをすると、自分の担当した業務の得意不得意や興味があったかどうかなどを冷静に振り返ることが可能です。
「この業務は得意だけど興味の持てる内容ではなかった」
「この分野はとても得意でもっと伸ばしたい強みだと思った」
など整理しながら進めていくとご自身の目指すキャリア像が明確になります。

あわせて業務時間や自分の生活とのバランスも棚卸ししておくと、ご自身の目指す働き方も明確になります。
こうした「自身の仕事の軸」があれば、 職場における人事や上司との面談、転職時のエージェントとの面談などで希望を明確に伝えられます。また、異動や転職、プロとして独立等のキャリアチェンジのタイミングでも、報酬や待遇等の外的な理由だけで仕事を選びミスマッチが起こるという事態を避けられるでしょう。

キャリアの棚卸しの効果②:効率よくキャリアアップ

キャリアの棚卸しをすることで、ご自身の実績や強みとなるスキル、アピールポイントがはっきりします。
すると、その仕事で発揮すべきご自身の強みやスキルを意識して業務に取り組むことができるので効率よくキャリアアップが図れます。

キャリアチェンジに挑戦する際も、職務経歴書の記載や面接時にキャリアの棚卸しで得た気付きが効果をあげるでしょう。
具体的には、キャリアの棚卸しで明確になったご自身の強みのスキルとその企業や組織が求めているスキルがどうマッチして、どのように貢献できるのかを説明すると効果的です。

キャリアの棚卸しの手順とは?


では実際にキャリアの棚卸しの手順について解説していきます。キャリアの棚卸しの手順は大きく3つあります。

①職務経歴に従い、自分のスキルを可視化する
②自身の10年後・20年後の目標やキャリアの希望を明確にする
③実績や希望などから、自身の強み弱みを分析し今後のキャリアの方向性を決める

キャリアの棚卸し手順①:職務経歴に従い、自分のスキルを可視化

入社してからこれまでの職務経歴を思い出し、以下の3点についてまとめ自分のスキルを可視化していきましょう。
1:これまで担当した業務
まずは事実として担当業務や配属部署、その期間などを列記していきましょう。

2:習得したスキルや実績
習得したスキルや実績を定量的、定性的に記載していきます。
実績やスキルについては、職種・業務内容と関連性の高いスキルとご自身のいち社会人としてのスキルを別々に整理すると今後キャリアチェンジしていく際にヒントになるでしょう。

職種・業務内容と関連の高いスキルの例としては、業務に必要な資格・業種としての経験(営業など)・業務内容(テレアポ月〇件、など)です。
それぞれに、
・どのくらいの期間行っているか
・その期間に対してどのくらいの実績があるのか
数字を使って表現できると効果的です。
また、表彰歴があれば記載していきましょう。

自身のいち社会人のしてのスキルの具体例は、「コミュニケーション力」「傾聴力」「提案力」「返答の速さ」「交渉力」などです。
どんな職種・業務にも再現性があるもので、かつご自身が仕事で大切にしている強みのスキルをイメージしてください。思い浮かばないようなら、同僚や上司に客観的な意見をもらうのも方法の一つです。

3:自身の主観的な評価
それぞれのスキル・経験に対して、それぞれご自身の主観的な評価を書き加えましょう。
評価の切り口は以下参考です。
・満足度
・今後も興味のある内容か?
・ニーズを感じる内容か?
・好き嫌いや得手不得手
ご自身の表現しやすいもので良いので、主観的な感想を入れておくと「仕事の軸」を見つけるヒントになります。

キャリアの棚卸し手順②:自身の10年後・20年後の目標やキャリアの希望を明確にする

①で行ったキャリアの棚卸し内容を踏まえて、今後のご自身のキャリアの希望、目標を明確にしていきましょう。

キャリアの希望を考える際に参考になるのが、「自身の主観的な評価」です。これまで経験してきた業務に対してどのような思いがあったのかを振り返ると将来のキャリアに向けた希望や目標とする姿が見えてきます。

希望する仕事内容だけではなく、「働き方」についても考えておくと良いでしょう。生活していくうえで仕事だけではなく家族との関わりなども考えておくべき事項の一つです。仕事だけにフォーカスするのではなく、人生全体としてご自身の目指す姿、働き方を含めて目標を立てます。

10年後、20年後にどのような生活をしているか具体的に想像して希望や目標を設定すると良いでしょう。

キャリアの棚卸し手順③:実績や希望などから、自身の強み弱みを分析し今後のキャリアの方向性を決める

これまでのキャリアの棚卸しができ、また、10年後・20年後に目標としたい姿が分かってきたら、直近のキャリアの方向性を決め、具体的なアクションに落とし込んでみましょう。

今の業務と10年後・20年後の姿にあまりにも乖離があるようなら、5年後・3年後・1年後など目標を具体的に設定していきます。
すると、直近で取り組まなくてはならない課題が見えてきます。

また、キャリアチェンジが必要という判断になれば、キャリアの棚卸しをベースにキャリアチェンジに向けた取り組み(職務経歴書の作成、キャリアチェンジに向けた面接など)を行います。

キャリアの棚卸しを専門家に相談しよう

CARRY MEのプロ人材とは

ここまでキャリアの棚卸しの効果や手順について解説してきましたが、「自分ひとりではキャリアの棚卸しをやりきる自信がない」という方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時におすすめしたいのが、人材紹介会社の活用です。

人材紹介会社へ登録すると、プロのキャリアアドバイザーから履歴書や職務経歴書の内容について客観的な意見を聞くことが可能です。

筆者もキャリーミーでキャリア相談を受けた経験がありますが、これまでの仕事が社外の人と関わることが少なく、ルーティンワークが多かったため「事務処理的な部分しか自分には強みがないのではないか」と、自身のキャリアに自信が持てずにいました。しかし、職務経歴書を見たアドバイザーの方が私の仕事とマーケティングとの関連性が高いという点を指摘してくれたことで、事務だけではなく、マーケティング的な視点が自分の仕事にはあるんだと自信を持つきっかけになりました。また、未経験職種にトライしたかった私にとって、その具体的な方法をプロからアドバイスを受けられたのも次のアクションを考えるきっかけとなりました。

このように自らの思いこみで、一人では上手く行かなかったキャリアの棚卸しが、キャリア相談によって新しい視点を得て良い方向に向かうということもあるでしょう。
気になる方はぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

azusa watanabe
渡部 梓

大学卒業後アパレルメーカーで販売、ディストリビューター(在庫管理、換金計画策定等)、店舗支援を担当する。結婚退職後、転居し地方公務員へ。個人住民税課税業務に従事。第一子育休中に再転居により公務員を辞し、無職での保活と子連れの再就職活動を経験する。その後アパレルメーカーでのディストリビューター業務の傍らCARRY ME経由でライティング活動を開始。現在は某企業の社内広報業務を行いながらCARRY MEにてライティング関係の業務委託案件を請け負うパラレルキャリア実践者。プライベートでは二児の母。