CARRY ME代表 大澤亮 特集

プロが週3で月額75万円を実現したスキルとは?スキル別の平均日給を発表!

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大澤亮

スキル別の平均単価(日給)

日本には「スキル取得に1万時間かけることが何より重要だ!」という説があり、これを信じて取り組んでいる人が多いのだが、これには大いに異論を唱えたい。

スキルや職種はまずは「選ぶこと」が重要だ。

以下、CARRY MEで活躍している個人事業主の専門分野を職種に振り分け、その職種ごとの「報酬単価」(日給ベース)、「需要」をそれぞれ縦軸、横軸にとり、職種ごとの稼ぎやすさを比較してみた。

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もちろん、収入を稼ぐのにスキルを必要で、そのスキルを高めるのに時間という投資が必要なことも間違いない。

が、大切なことが1つ抜けている。

「どの職種やスキルを選びますか?」
ということである。

上記のとおり、個人事業主が選ぶ職種によって、需要や報酬単価は大きく変わる。

ただし、同一職種でも、上記の報酬単価はあくまで平均なので、その職種に紐づくスキル等により、個人の単価が10倍(時には100倍も!)異なることもあるので、ご自身の職種の平均単価が低いからといって、落胆する必要はない。

※2015年10月から2017年10月まで2年間におけるCARRY MEの事業においての「個人事業主」の専門分野を職種に振り分けてプロットしたものであり、正社員の職種の需要とは関係ないので、ご注意ください。
(例えば、人事や経理財務等の職種は上記グラフでは需要が少なくみえますが、あくまで個人事業主に業務委託契約でお願いするという前提での需要です。仮に正社員への需要はあっても人事や経理を個人事業主に業務委託契約で任せる、という形は少なくとも2017年現在では浸透していない可能性がある、ということです。)
※個人事業主への需要は企業からの業務委託契約ベースでの求人件数を計算していますが、全体の母数がまだ1000件に満たないレベルなので、ご参考程度としてください。
※弊社の方針で、原則、個人の報酬額が月額10万円未満になる場合は引き受けないこととしているため、多少バイアスがあります。 例えば、ライティングの仕事は結果的に、報酬単価は高めの案件しか引き受けられず、クラウドソーシングの単価とは大きく異なる結果となっています。

同じ職種でも単価が10倍になる!週3で月額75万円のWebマーケターやWebの記事1本で4万円をライターがいるという事実

では、フリーの方は、上記のグラフをベースに考えて「エンジニア」や「広報・PR」など、需要が多く、高単価な職種を選べばよいのか、というとそんな単純な話でもない。

CARRY MEで活躍する個人事業主の単価を分析すると、上記のとおり同一職種でも、「単価が10倍異なることもよくある」、という事実がある。
10倍もの単価の違いは、
・その職種に紐づくスキルのレベル、
・その周辺スキルとの組み合わせ、
・その個人のスキルに関連した強み(得意領域など)、
などに起因している。

例えば、ライターは、1本の記事を3~5時間で完成させ3000円〜6000円の報酬単価を得ている個人事業主が多い中、同様の時間で記事1本あたり、なんと4万円!という報酬単価の個人もいる。
クラウドソーシングでは1本あたり500円程度のライターさんもいるので、10倍どころか、下手をすると100倍の単価の違いである。

同様に、一言でWebマーケティングのプロといっても、紐づくスキルはSEO、オウンドメディア、リスティングやSNS等の広告設計・運用、集客のための導線設計、より上流のWebマーケティング戦略、ECなど、多岐にわたり、どの分野が得意かによって大きく異なる。

最近、週3回月額75万円でマッチングした案件を見ると、
①広告運用についてのコンサルタント
現在代理店に日々の広告運用を依頼して全てお任せしており、よりその効果を上げるために、分析・改善

②ECショップの改善・実行
早急に売り上げを上げたいので、改善策を見いだし、社内の方と一緒に実行。(PDCAを回せるような方)
また一緒に進める中で、いずれ社内メンバーでも出来るよう、社内の若手メンバーにノウハウのトレーニング

③その他Webマーケ全般
Webマーケ全般の仕組みやツールの新規導入の提案

など、一人で複数の分野を担当できること(スキルの組み合わせ)が高い報酬で決まる要因となった。

個人事業主やフリーランスの方がプロとして、報酬単価を上げようと思うと、「職種」も「スキル」も、選ぶこと、が重要なのである。

これからの時代のスキルの選び方に必要な3つの質問

自身のスキルでプロとして稼いでいくためには、以下の質問に答えられるようでなければならない。

1. そのスキルは他の人ではなく、あなたが取得し稼働する意味は何ですか?

(言い換えると、他の人が苦労して何とかできることを、あなたはその分野が得意で楽々こなせる、ということができるようになりますか?ということ。)

2. そのスキルで誰のどんな課題を解決できますか?

例えば、ロジカルシンキングというスキルを持っていても、論理的に考えられるスキルだけでは、直接企業など誰かの課題を解決することは難しい。
企業がプロに求めているのは時間ではなく、成果、具体的な課題の解決である。

3. そのスキルは、5年後、10年後でも重宝されますか? 重宝されるためには、他に特定分野のスキルを追加で磨く、などの工夫が必要になりますか?

特に、ニーズの変化や技術などの変化が激しい時代には、なおさらスキルの選び方は注意すべきだ。
「5年かけて1万時間をスキルに投資したのに、そのスキルそのものがコモデティー化されてしまい、結局、全然収入が上がらなかった。」なんてことになり兼ねない。

スキルの単価は「誰のどんな課題を解決できるのか」という課題の大きさと、「課題解決がイメージできるか」の2つにリンクしている

個人事業主というプロであるからには、誰かの課題を解決できなければならないし、そう問われたときに明確に答えられなければいけない。(現状では日本では正社員はそこまでは求められていないように思うが、今後、正社員もより成果や「どの課題の解決にどう貢献できるか」を明確にできる個人のみが求められるようになってくるはずだ。)

例えば、Webマーケティングのプロは、「企業の商品やサービスを世の中に効率的にWebを使って売りたい、もしくは、認知度をあげたい」という明確な課題を解決している。そうした企業の課題が大きく、かつ、その課題を解決できるイメージが強いスキルであればあるほど報酬単価は高くなる。

上記のグラフで、広報・PRの需要が多く、単価も高いことに意外性を感じ方も多いかもしれないが、攻めの広報・PRは

「知名度が低い企業やイメージがよくない企業の、認知度・イメージアップをしたいという課題をメディア露出によって解決する」
という、企業の大きい課題を解決できる、という、その具体的イメージが湧きやすい。

一方、例えばよく聞く「経営コンサルティング」という職種は、企業の経営の戦略的な課題を解決する、という課題は非常に大きいものの、解決できるイメージが湧きにくいから個人のプロに依頼するという需要は少ない。(実際、経営者と毎日のように会っているが、優秀な経営コンサルタントを紹介して欲しい、という依頼は1度も受けたことがない)

大前研一さんのような著名な方や、マッキンゼーのような知名度がある会社であれば安心感はあり、数千万円もしくは数億円の報酬はかかるが、依頼する会社はある。

しかし、無名の個人では経営という大きいテーマに関してコンサルティングだけで解決してもらえるイメージが湧かないため、リスク回避の思考が先行し、「どこか胡散臭い」と感じて依頼に至らないことが多い。

では、具体的に、個人事業主が報酬を高めるために、どんなスキルの選び方をすればよいのか?

CARRY MEに登録されている1000人以上の個人のスキルやキャリアから複数の事例を取り上げ、
・集中(得意分野への特化)、
・スキルの組み合わせ、
・環境への変化対応
という3つのキーワードをもとに次回、記事にしていく。

まとめ

これからの時代のスキルの選び方に必要な3つの質問
1. そのスキルは他の人ではなく、あなたが取得し稼働する意味は何ですか?
2. そのスキルで誰のどんな課題を解決できますか?
3. そのスキルは、5年後、10年後でも重宝されますか? 重宝されるためには、他に特定分野のスキルを追加で磨く、などの工夫が必要になりますか?

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この記事を書いた人

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大澤 亮

新卒で三菱商事(株)に入社後タンザニア駐在を経て退職し、慶應義塾大学経営管理研究科修士課程入学。

在学中に、日本初の証券会社比較サイトを創業し米国企業に売却、EC事業を設立し(株)サイバーエージェントに売却。卒業後は(株)ドリームインキュベータにて経営コンサルティングと投資業務を担当する。

その後、(株)土屋鞄製造所に移り取締役兼COOとして2年半で売上・利益を2倍とすることに貢献。同社退職後2009年に(株)Piece to Peaceを創業し、代表取締役に就任する。

2016年からマーケティング分野を中心としたビジネス界のプロ契約サービス「キャリーミー」を創業。2023年現在、パーソルホールディングス(株)・本田圭佑氏等から投資を受け、日本企業へのプロ契約の普及に努めている。

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