個人事業主・フリーランスのためのスケジュール管理
個人事業主・フリーランスのためのスケジュール管理
フリーランスや個人事業主としてで仕事をしているみなさんは、スケジュール管理はどのようにされていますか?従来どおりの手帳の方もいれば、最近はオンラインスやアプリで管理されている方も多いでしょう。
ここではフリーランス・個人事業主の方に役立つ、スケジュール管理方法についてご紹介していきます。フリーランス・個人事業主という形態で仕事をする上での大きなメリットは、「自分で自由に時間を管理できる」というところにあります。しかし、その分、自己の管理能力が求められます。納期まで時間があるからと、仕事をせずにいても、文句を言ってくる上司もいません。自分が仕事をするプレーヤー兼管理者として、自分自身をしっかり律することが重要です。
一方で、時間を自由に使えるからと、予定をきつくつめこみすぎて、オーバーワークになりがちな側面も見逃せません。子育て中の場合は、さらに育児・家事の時間配分も必要になります。 スケジュール管理能力が、フリーランスの仕事の成功を制す鍵といっても過言ではないでしょう。
スケジュールを決める前に、時間の使い方と必要な環境について確認しよう
スケジュールをたてる前に、行うべき仕事にどのような時間の使い方が必要なのか、どんな環境が必要なのかを検討して確認しましょう。
・お礼状やお礼のメールを書く:パソコンや手紙を持っていれば、隙間時間でも行うことができます。
・納品書、請求書を発行する:印刷が必要な場合、プリンタのある場所で仕事を行わなければなりません。
・打ち合わせや商談:先方の都合と照らし合わせてスケジュールをたてなければなりません。
・原稿を書く、予算をたてる、プレゼンを作成:集中して作業をすることが必要な場合、なるべく邪魔の入らない場所で、まとまった時間を確保する必要があります。
上記のようにタイプの異なる仕事は手当たり次第行っていくよりも、似た仕事で分類し、まとめて行うことで効率的に仕事をすすめることができます。それぞれの仕事の時間配分、重要度を確認して、優先順位の高い仕事から行っていくことができればベストでしょう。
スケジュール管理のコツ① 集中して行う仕事にふさわしい時間帯とスケジュール
たとえば、誰もまだ起きてこない早朝は、クリエイティブな仕事や重要な仕事を行うのにふさわしい時間だといえます。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役であり、日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つジャーナリストの川島蓉子さんも、 “1年365日、毎朝、午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている。”といいます。
参考 URL http://ifs-miraiken.jp
しかし、朝がどうしても弱い方もいらっしゃると思います。その場合、一人で集中して重要な仕事を行うには、深夜が一番捗るという場合もあるので、自分の持っている性質と、仕事内容、スケジュールをよく吟味してスケジュールを組みましょう。
スケジュール管理のコツ② 隙間時間でできる仕事を準備しておこう
隙間時間とは、どのような時間でしょうか?たとえば銀行や郵便局で順番を待っている時間、通勤時間中、電車に揺られているとき、子供の習い事の送迎で子供の帰りを待っているとき、などなど注意深く認識するようにしてみれば、たくさん見つけることができます。その時間に、何かタスクをすますことができれば時間を有意義に使うことができます。隙間時間でできる仕事を確認して、準備しておき、その時間がでてきそうな時には必要なものを持っていきましょう。待ち時間のイライラを、タスク完了時間に変えることができれば、一石二鳥です。
スケジュール管理のコツ③ グーグルカレンダーやアウトルックなど、オンラインによるスケジュール管理
スマートフォンのアプリやグループメンバーでシェア可能なスケジューリングアプリケーションで、スケジュール管理を行う方法もおすすめです。グループで仕事をする場合、お互いのスケジュールを共有して確認できる点もメリットです。しかし、オンラインでないと確認できない、そして一目で、この一週間、自分やまわりがどれだけ忙しく仕事量があるのかが、ぱっと一目で判断がつきづらいというデメリットがあります。
スケジュール管理のコツ④ 紙の手帳の利便性
ライター個人の体験で恐縮ですが、フランス製バーチカル手帳の元祖、クオバディスに以前勤務していた経験もあることから、私は長年手帳を使ってスケジュール管理を行っています。愛用の手帳は、見開き一週間で、時間軸があるバーチカルタイプを使っています。使っているベージの端を切り取ることができ、今使っているベージをぱっと開けるさりげない工夫にも愛着を感じます。左ページが時間軸のページ、右側にはノートページで構成されているエグゼクティブノートというタイプを使っています。英語表記のようですが、日本語版です。
(参考URL http://www.shop.quovadis.co.jp/SHOP/1653.html)
時間軸部分には、スケジュールを時間軸にそって記入し、右ページにはTodoを印して、タスクが終わったらチェックをつけます。Todoにやり残しがあれば、次週に持ち越して、また新しい週のノートページに書くTodoに追加記入します。この手帳にある時間軸は8時から22時です。会社勤めの時はなんとか足りていたこの時間軸、個人事業主、フリーランスとして仕事を始めてからは、子供が寝静まった早朝や深夜に仕事をすることがよくあるので、本当は24時間軸の手帳が自分にはふさわしいのかも、と思ってしまうのですが、愛用している手帳の、正方形という形が好きなので、どうしてもこれを毎年購入してしまいます。
(24時間軸のバーチカル手帳もあります。商品名 H24/24 フランス語版 日本祝日シール対応 参考URL http://www.shop.quovadis.co.jp/SHOP/1001000047.html )
アナログな手帳のよさは、やはりスケジュールがぱっと目に入ってくる視認性に優れる点だと思っています。きちんと時間軸にそってスケジュールを記入してみれば、どのような行動をすべきなのか、その行動をするためには、どのような時間の使い方をすべきなのかが自然にわかるのです。
忙しい時ほど、重要性や緊急性について冷静に考え、仕事をどのようにふりわけてスケジュールをたてられるのか分析することが重要です。本来ならば、緊急で重要から仕事を行っていき、その後にも、重要度の高い仕事からタスクを完了すべきであるのでしょうが、フリーランスや個人事業主は、使える時間や環境が一日の中で変化することが多いです。そのなかで、仕事に対する優先順位のつけかたが重要になってくると考えられるので、自分らしい考え方、仕事のすすめかたを考え、仕事に追われすぎずにタスクをこなし、生産性を高めていくことができるようにしていきましょう。
この記事を書いた人
- 中原 玲子
大学卒業後、ファッション系商社を経て、ヨーロッパ系専門商社にてセールス、ブランディングなど経験。 セールス業務では、日本でほぼ無名だった商品の販路拡大に尽力し、入社時から売上を5倍にするなど貢献。 退職後、2児の出産を経て自身のアクセサリーブランドを起業。有名セレクトショップに販路をもつ。そのほか、他企業のマーケティング業務などにも従事。パラレルキャリア形成に関心をもち、日々格闘中。