父の死から人生を問い直し独立。営業プロ人材が見つけた「後悔しない生き方」
M.Oさんは、人材業界、Webマーケティング業界で営業経験を積んできたプロ人材です。会社員として順調にキャリアを積んでいましたが、最愛の父の死をきっかけに人生観が変わり、独立。今回は、その決断の裏側と、お仕事へのこだわりに迫ります。
目次
営業プロ人材の独立までの実績|人材会社での経験を糧にマーケティング業界へ
- プロフィール:M.Oさん
- 新卒で人材会社へ入社。人材派遣・人材紹介営業などに約5年半従事。4年目には支店長を務め、支店初の単月黒字化に貢献。その後、デジタルマーケティング企業へ入社。幅広い企業へのWebコンサルティング商材の営業を担い、月間トップセールスを複数回達成。2021年に独立し法人を設立。営業の案件をキャリーミーから受注するほか、Webコンサルティング、広告運用などを手がけている。
ーこれまでのご経歴を教えてください。
大学を2013年に卒業して、人材会社に就職しました。そこではお仕事を探している求職者様の対応、人材を探している企業様への営業を双方向で担当していました。
人材会社は5年半ほどで退職し、その後は前職であるデジタルマーケティング企業で新規営業として働き始めました。お客様の集客課題やニーズをヒアリングし、SEOなどのソリューションを提案する仕事です。
現在は独立し、Webコンサルティングや広告運用の代行などの案件を受注しています。
ー人材業界から、マーケティング業界へキャリアチェンジされたのですね。
人材の営業は非常に楽しかったのですが、営業活動をしていく中で「もっと上流の部分を改善できないかな」という思いがずっとありました。
たとえば、人材会社の営業は求職者さんが集まらないと企業様とのマッチングができません。私自身、求職者様の数が足りず、企業様の条件に完全にマッチしていなくても、なんとか交渉や調整をしてご入社いただくという経験をしています。当時はその状況にモヤモヤしていて。
マーケティング業界なら、今まで感じていた集客の課題を解決できるのではないかと考え、転職しました。
ーご自身の問題意識がきっかけになったのですね。未経験の業界では苦労が多かったのではないでしょうか。
そうですね、最初はわけがわからないことだらけでした。疑問点は自分で調べたり質問したり、自主的に学びながら知識を身につけていきました。業務時間外に先輩にロープレや壁打ちをお願いすることもありましたね。上司やチームメンバーに助けていただきながら、トップセールスの数字を残せるまでになりました。
当時は試行錯誤でしたが、自分自身がすごく鍛えられているなと感じられて、とても楽しかったです。Webマーケティングは自分のためにも、お客様のためにもなると、確信することもできました。
独立のきっかけ|コロナ禍で自分を見つめ直し決意
ー独立のきっかけについて教えてください。
2020年の3月に父が他界したんです。身近な家族を亡くしたのは初めての経験でした。父の死を通して思ったのは「人生ってすごくあっけない」ということです。人は明日死ぬかもしれない。もし自分が明日死んでしまうとしたら、今の人生に満足できるのかを深く考えるようになりました。
ちょうど新型コロナウイルスが流行し、緊急事態宣言が出て仕事も一旦ペースダウンした頃でもあり、自分を見つめ直す時間も取りやすいタイミングでした。
自分がやりたいことをやれているのかを振り返ると、「仕事をやらされている」というのが実感でした。もちろん会社に貢献するマインドは持っていましたが、会社のために働くことは、本当にやりたいこととはちょっと違うなと感じたんです。
独立すれば、会社員とは違う、より大きな責任感を持ちながら働くことができると考えました。それが自分の仕事のやりがいであり、後悔しない生き方だと思い、独立を決めました。
ー独立を決断した後は、どのように準備を進めていきましたか。
先に会社を作って、そこから何をしようか考えていきました。独立後のことは何も決まっていませんでしたが、とりあえず会社員はやめて、すぐに税理士さんに相談して法人格を立てました。あえて自分を追い込んで、何か始めないといけない状況を作りたかったんです。
ー思い切った独立の方法にも見えますが、不安はなかったのでしょうか。
独立したらどうなるのか、という不安は確かにありましたが、健康で生きることさえできればリスクはそんなにないと思います。万が一会社が失敗したら、フードデリバリーなどで働けば最低限のお金は得られる。リスクを恐れてチャレンジしないことが一番の失敗のように思えました。
キャリーミー活用のメリット|自社事業と両立できる案件を獲得
ーキャリーミーを利用したきっかけは何ですか?
実は今後の事業として人材のマッチングプラットフォームの開発を進めているのですが、マネタイズに時間がかかるため、開発と並行してできる仕事を得るために登録しました。
登録後は、あるマーケティング会社様でWebマーケティングツールの新規開拓営業として1年ほど稼働しています。
インサイドセールスから引き継いだ見込み客をクロージングするのが主な役割です。お客様の課題に合わせて、SEOツールや記事作成ツールなどをご提案しています。
企業様からの期待値は高く感じています。私がジョインした当初は、営業の人的リソースがひっ迫していたため、稼働翌月から売上数字を追っていきました。即戦力として成果を出すことを最重要ミッションとして取り組んでいます。商談の事例を内部共有し、社員育成にも協力しながらリソースをフォローしています。
ーキャリーミーを活用して感じたメリットはありますか。
キャリーミーは、営業の方の対応がいつも親切丁寧だと思います。メールだけでは案件の概要がつかみづらいこともありますが、キャリーミーは面談前などにテキスト・口頭などで説明いただけるのがとてもわかりやすいと感じています。自分で案件をじっくり探す余裕がない時は、特に助かっていますね。
ーお仕事をする上で心がけていることは何ですか。
タスク管理です。仕事の優先順位を意識してスケジュールを考えるようにしています。上流にあるタスクほど、自分の作業が遅れるとお客様への対応も後手にまわってしまいます。優先順位がつけられないと、期日直前に徹夜、なんてことにもなりやすいので。タスクごとに期日を決めて、少しでもロスが起きないようにしていますね。
タスク管理には、Googleカレンダーを活用しています。パソコンの画面上で付箋のようにメモを整理できるTrello(トレロ)も便利です。
独立して以来、誰かに教わることができなくなったので、本を読んで勉強することも心がけています。本で得た情報が次の日の商談に活きることもあります。本は知識のインプットに欠かせません。
キャリーミー取材班が見たM.Oさんの活躍ポイント
・仕事も人生も突き詰めて考え、決断できる力
転職や独立を決断したエピソードに、現状に妥協せず、自分の抱える疑問や課題を突き詰めて考えられる力を感じました。
・企業様の期待値に確実に応える誠実さ
仕事への努力を惜しまず、一つひとつのタスクを細やかに対応する姿勢が印象的でした。だからこそ、高い営業目標もクリアできるのだと思います。
この記事を書いた人
- 西岡 日花李
1987年生まれ。神奈川県出身。大学在学中から取材執筆活動・テレビ番組制作を開始。大学院でジャーナリズムを専攻後、ミニコミ紙に入社し、社会・文化など幅広いジャンルのニュース・インタビュー記事を執筆する。現在は家事子育てとの両立のため、フリーとして活動。東北の地方都市で生活しながらも、リモートをフル活用しライティング業を継続中。