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リーン・スタートアップとはー成功確率を高めるスタートアップの始め方ー

リーン・スタートアップとは スタートアップで成功するのは1000社に3社

皆さんは「リーン・スタートアップ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

メディアでよく目にする言葉ですが、明確に定義を考えることは少ないかもしれません。この言葉は、“スタートアップ”を効率的に行うための一つの手法です。

日本では“スタートアップ”を「立ち上げ」や「起業」という意味と混同されがちですが、意味合いが違います。正しくは、今までにない新しい価値を提供するサービスを生み出す事こそ“スタートアップ”。既にあるサービスを真似たり、使いやすくする事は“起業”ではありますが、 “スタートアップ”とは呼ばれません。

と言っても現在、確立していないビジネスモデルを考えるのは至難の技。ほとんどの人が「これがあったら良いな!」と思うアイディアは、多くの場合、他の誰かが考えていたり、市場にマッチせずに無くなってしまったりする事が多いのです。

無数のスタートアップ挑戦者がいるシリコンバレーでも、事業が成功する確率は1000社に3社と言われています。そこで挑戦する人たちの成功確率をもっと高くするために生まれた方法が“リーン・スタートアップ”です。
今回はこの手法の基本のうち、ビジネスモデルの仮説検証についてお話します。

リーン・スタートアップはMBAでは学べない

最初に“リーン・スタートアップ”の考えを提唱したのはシリコンバレーで起業家育成などを幅広く手がけるスティーブ・ブランク氏、もしくは彼の教え子のエリック・リース氏と言われています。日本でも2012年に出版されたエリック・リース氏の著書「リーン・スタートアップ」がヒット作となりました。


出典:Amazon

「リーン・スタートアップ」は簡単に言うと事業を小さく始めるという意味ですが、事業を小さいまま終わらせるという意味ではありません。むしろ大きくする成功確率を高めるために「最初」どうするべきかというメソッドです。

また、この手法は旧来のMBAでは学ぶ事が出来ません。

MBAで学ぶことの多くは、既存の企業で蓄積されたノウハウを体系化したものです。既に組織や事業がある状態で、マーケティングやリスク対応をどうするべきかがメインテーマとなっていました。
一方でスタートアップは組織も事業も確率されていないゼロからのスタートであるため、ノウハウがそこまで蓄積されていません。旧来型のMBAを学んだ人でも、スタートアップを成功に導くことは難しい事が多いのです。

社会に新しい価値を生み出したいと本気で思ったら、まずMBAではなくリーン・スタートアップの基本を知り、行動に移す方が近道かもしれません。

成功確率を高めるスタートアップの始め方①
重要なのは「Fail」

リーン・スタートアップの基本の考え方の一つは「Fail cheap, Fail fast, Fail smart」。つまり「安く、早く、賢く失敗をしましょう」ということです。

どんな人でも、最初に思いついたビジネスアイディアのほとんどは、実際にニーズがありスケールするビジネスと違います。どんな天才でも、一発で成功するビジネスを思いつくことはかなり確率が低いのです。シリコンバレーで1000社に3社という確率もそれを物語っているでしょう。

そのため、初期のアイディアに固執せずに、そのアイディアを何回も改善していく必要があります。良いアイディアに行き着くまでの道のりはまっすぐではなく、何度も方向性を変えて、改善しての繰り返しから生まれます。

何度も失敗と改善をする中、一回の失敗にお金と時間をかけすぎてしまうと失うものが大きすぎます。時には、再チャレンジもできません。お金を失うばかりではなく、時間の浪費も激しいため挑戦の機会が減ってしまいます。

成功確率を高めるスタートアップの始め方②
行動は小さな仮説検証から!

昔からよく「成功している人は、アイディアを思いついた人ではない。アイディアを行動に移した人だ」と言われます。この言葉はまるで、ビジネスアイディアを思いついたらさっさと事業化する行動力が重要だ、というように聞こえます。

ただリーン・スタートアップの中では「さっさと事業化」という行動はリスキーでしかありません。「行動に移す」ことは重要ですが、事業化をせずとも「小さく作って、小さく失敗して、改善する」という繰り返しから行うべきです。

成功確率が高い、スタートアップにはこの仮説検証こそが、立派な「行動」なのです。

仮説検証で重要な2大要素VPとCS

ビジネスモデルの仮説検証に当たって、一番大切な要素が2つあります。それは下記で説明する「VP」と<「CS」です。

  • VP:サービスで提供できる価値「Value Proposition」
  • CS:価値を受け取る人「Customer Segmentation」

サービスを思いつく前提として「この人が」「こういう価値を求めているだろう」という仮説、もしくは自分自身の実体験があると思います。この2要素を叶えるサービスが出来るのなら、サービス形態は柔軟に変えていこうという考え方です。
また仮説検証を進めて、アイディアをピボット(改善)する時は、この2要素のどちらかを軸足として別の要素を変更します。

多くの人の「いいね」「面白い」に潜む危険

ここからは小さく間違えて修正する仮説検証の方法についてです。

「Fail cheap, Fail fast, Fail smart」で繰り返し仮説検証と改善をするためには、想定したターゲット層が、想定しているサービスを求めているのか、ニーズの存在を確かめます。CS(Customer Segmentation)を具体的にイメージして、観察とインタビューをする事が仮説検証の基本です。

インタビューをする時に注意しなくてはいけないのは「このサービス欲しいよ」「アイディア良いね。形になったら使うよ」という声を聞いて「ニーズがあった」「仮説は合っていた」と判断してしまうこと。インタビューで想定するサービスを「いいね!」と言う人全員が想定しているサービスのユーザーになってくれるでしょうか。

答えは残念ながら「ノー」です。

仮説検証において重要なのは、”切実な”ニーズがあるか検証することです。「いいね!」レベルの軽いニーズがあるか検証することではないのです。

切実なニーズとは

切実なニーズの判断基準となるのは代替策を打っているかです。自身が持っている不満をどうしても解消したいと思っている人は「何とかならないなら諦めよう」では済まさず、何らかの現状対策をしているためです。例えば、背中がかゆい人一人暮らしの人向けに、孫の手のような皮膚クリームを塗る道具を開発していたらどうでしょうか。

インタビューした相手が、背中が痒い時に手で届く範囲を掻いていたらそれは現状対策とは言えません。例えば、自分で孫の手の先端に細工をして、頑張ってクリームを塗っていたら、それは現状対策をしていると言えます。この現状対策をしているかの差で「切実なニーズか」を判断します。

成功確率を高めるスタートアップの始め方③
最初にアーリーアダプターを狙う理由

近年のイノベーター理論の割合や傾向については諸説ありますが、ベーシックな考え方は下記となります。


出典:Wikipediaの画像より一部の表示を追記

  • イノベーター(Innovators):革新者
  • アーリーアダプター(Early Adopters):初期採用者
  • アーリーマジョリティ(Early Majority):前期追随者
  • レイトマジョリティ(Late Majority):後期追随者
  • ラガード(Laggards):遅滞者

「切実なニーズを持っている人」をこの理論のベーシックなモデルに当てはめてみると、切実なニーズを持っている人はアーリーアダプターに当たります。何故なら、イノベーターは、何でも新しいものは使ってみる人なので「この商品だから」特別に利用するわけはありません。また、マジョリティーの人たちは「みんなが使っているから使う」人たちです。

この商品だから使うアーリーアダプターこそが最初のターゲットです。

普通に考えると、早く大きい市場を取りたいので、マジョリティーを含めて顧客獲得をする方法を考えるかもしれません。もしくは、イノベーターの話題醸成力を使ってSNSで拡散することを狙うかもしれません。
しかしそれは商品・サービスや組織のベースがあってこその話。リーン・スタートアップでは、まず“切実なニーズ”を持っている人の心をがっつりと捉えるサービスに仕立てることが重要なのです。

誰のために、何を提供したいか

リーン・スタートアップを語ることは簡単ですが、実践することはかなり難しいです。シリコンバレーで1000社に3社。アイディアを思いつくことも大変ながら、成功確率もすごいもの。挑戦するにはパワーだけでなくメソッドが必要です。

そのために、今回はベースとなるFailの考え方、重要なVPとCSの視点、仮説検証の方法をお伝えしました。

後編では、世界的イノベーション研究の第一人者クリステンセンが発表した「ジョブ理論」に触れながら、より体系的にビジネスモデルを考えるための人気フレームワーク「ビジネスモデルキャンバス」についてお話します。

この記事を書いた人

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丸山 夏名美
PR、マーケティング業界でコミュニケーションの仕事をする中、「人を理解する」「人に伝える」ことの魅力を知る。
ライターとして日経BP社「IT pro」のスマートフォン特集、PR代理店メディアのトレンドビジネス特集、街の魅力を伝えるcowcamo magazine「街の先輩に聞く!」など社会トレンド、ビジネス、マーケティングをテーマに連載・執筆を行う。趣味の写真を楽しみながら、物撮りや取材写真の対応ができるように学習中。