【採用におけるペルソナの作り方】人材業界のプロがわかりやすく解説!
2017/9/21
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はじめまして! キャリーミーキャリアアドバイザー布井あやみと申します。
現在は毎日「キャリーミー」にご登録いただく個人の方々との面談を行なっておりますが、もともとは大手人材紹介会社にて法人担当として延べ数百社の企業に対する採用コンサルティングや企業内人事(中途採用)を行なっておりました。これからの連載で、数々の採用に関する事例と自身の経験から、よりよい採用のためのペルソナの作り方について考えてみたいと思います。
目次
注目度の高い採用媒体であるWantedlyをチェックしてみたら、、、
まず、今回の記事を書くにあたり今注目度の高い採用媒体であるWantedlyを閲覧してみました。
人気企業ランキング的なものを見てみたのですが、その中の10社中なんと7社が「求める経験」に関しての記載がありませんでした。
これにはびっくり・・・! 未経験可ということ??
でも、業務内容はアルバイト的なものやアシスタント的なものではなく、企画要素も含まれた割とコアなもの。決して簡単な業務内容ではなかったのです。
例えば今をときめくメルカリさんの記事では・・・
▼業務内容 (働きやすい環境作り)
・ハード面:オフィス増床・新オフィス新設等
・ソフト面:制度設計[育休制度設計、BCP策定等](コミュニケーションの活性化)
・全社イベント・合宿等の企画・運営
・社内コミュニケーション施策策定
・運営(圧倒的な業務改善)
・様々な業務の仕組み・ツール構築(支援業務)
・入退社手続手配
・国内外出張手配 ※その他多岐に渡る業務があります
事務手続き系の業務もありますが、結構企画系の業務も多いですね。難易度が高そうです・・・
それに対し、要件面は・・・
▼必要条件
・「メルカリ」ミッションへの共感
・常識に囚われず事業の拡大にあわせて効率化/改革をしていく気持ち
▼歓迎条件
・ベンチャー企業・インターネットサービス企業での就業経験
・細かいことによく気がつく方
・マネジメント経験者
・英語(日常会話程度)
▼求める人物像
・正確かつスピーディな業務遂行が得意な方
・チームのために、自ら考え、自ら動き、率先して成功のために行動できる方
・オーナーシップを持って業務に励み、ベストを尽くすための努力を惜しまない方
・・・総務経験すら問うていないですね。歓迎要件にすら。つまり、総務経験は不問ということです。
その代わり、どのような人物を求めているか、かなり明確に記載されています。そして何より、必要要件のトップに『「メルカリ」ミッションへの共感』という文言がきている。
採用におけるペルソナとは?人物重視ってどういうことか、考えてみる
要は、経験よりも人物重視ということです。
これはよく言われていることですね、「人物重視」。
違いは、その「人物」つまり「ペルソナ」の特定がかなり具体的になされているし、それがかなり強調されて書かれていること。
これを読むと「このビジョンや人物像にマッチしない場合には絶対に採用されないんだな」という印象を受けます。自分がメルカリを受けるかどうか迷った場合に、この人物像と自身の特性とのマッチングをイヤでもしてしまう。
それで「マッチしている」と感じれば応募するし、「違うなぁ」と感じれば応募を取りやめるわけです。
企業側の意思の強さを感じるから。企業のポリシーを感じるから。
この「意思」、「ポリシー」というものは仕事をする上で非常に重要なものだと感じます。個人的にはもっとも重要だと感じているくらいです。ここがズレるとお互いに不幸な結果となります。
それを未然に防ぐ、さらに言うと「防ぐ意思を採用広告上で示す」ということは非常に有益なことです。
おそらくメルカリさんはターゲットに合わない層の応募も少ないのではと思います。意図しているかどうかはわかりませんが、応募書類のスクリーニングにも一役買っているのでは、と。(ターゲットに合わない層からの応募殺到によるいわゆる「お祈りメール」の送付に忙殺されたご経験のある採用担当者の方も多いのではないでしょうか・・)
求めるペルソナをしっかり把握し、それを言語化すること
必要な経験、必須スキルを考え、それを求人広告上に反映することも重要なことです。でも、それ以上に必要なことは、「自社が求めるペルソナをしっかりと自らが把握し、それを言語化し、わかりやすく明確に反映すること」かと思います。
求人広告はそのままその企業の顔であり、意思です。
強い意思を示せば、その意思に共感する強い意思を持った人々からの応募が増えます。
そのような方々のジョインは「採用工数を削減する」という実利はもちろん、長期的に見た会社のより強固な「個性の確立」「差別化」「団結・絆」につながり、ビジネスをより力強いものとしてくれるでしょう。
御社では「求めるペルソナ」の特定、言語化ができているでしょうか。
まずは己を知ることを大切にしていきたいですね。そのメッセージが明確であればあるほど、共感する人々に強く伝わり、求める仲間が集まってくることでしょう。
採用におけるペルソナの作り方1:やんわりとしたキレイな表現じゃ伝わらない
採用コンサルティングのキャリアが長い私ですが、一時期企業内人事(中途採用)をしていたこともあり、自社の求人広告を書いていました。
コーポレートスタッフ(管理部門)を採用しようという話になり、ペルソナの特定をチーム内で話し合ったところ、「上流の企画系業務から日常のこまごまとした業務まで幅広く対応してくれる20代くらいの若手の方がいいね」ということになりました。
早速私は、以下のように記載しました。
「社内制度設計等の企画系業務から、日常の細かい事務作業まで幅広く主体性を持って行なっていただける方を求めています。」
これをメンバーに見せたところ、「具体性に欠ける」と。
あ、そう書けばよかったのね(笑)
「社内制度設計等の企画系業務から、宅急便の受け取りまで自ら進んで行なっていただける方を求めています。」
宅急便の受け取り・・・まさに。
ちなみに、このポジションは実際には上流のできる方を求めている感じでした。将来の幹部候補というか。
なので、私の中では「宅急便の受け取り」という言葉を書く勇気がなかった。でも、実際にはそのフットワークの軽さや仕事を選ばずに何でもやる貪欲さが実は重要な要素だったりしたのです。
現に、それまでの応募者は大手企業での管理部門マネージャー経験者などが「安定」や「ポジション」欲しさに来たりもしていました。(この当時勤めていた会社は歴史ある大手企業のグループ会社でした)
でも、求めるペルソナはあくまでベンチャー気質が強く、アグレッシブで保守的な社風に変革をもたらしてくれるようなキャラクターだったのです。それならば、もっとストレートにかっこつけずにそれを表現すればよかった・・とこの当時の私は痛感し、今でもそのことはよく覚えています。
かっこつけてはいけない、キレイに書きすぎてはいけない。
率直に、ありのままに書けばいいのですね。
そのような文章には力がある。意思がある。強い意思のある文章には強い意思を持つ人が引きつけられてきます。それがよりよいマッチングにつながっていくのです。
採用におけるペルソナの作り方2:良くも悪くも個性的…だからこそ率直に
「意思」「ポリシー」それはとても大切なものです。
企業のそれも非常に重要ですが、個人のそれもとても重要なもの。その方がどのような意思やポリシーを持っているのかを知ること、見抜くことは採用において肝になってくると感じます。
私は日々、キャリーミーに登録にいらっしゃる個人の方々と面談をしていますが、皆さん非常に明確な意思、ポリシーをお持ちです。
プロ人材向け業務委託案件を多く扱っていることもあり、すでに独立されている方や会社員であってもパラレルキャリアを目指されている方(もしくはすでに実践されている方)のご登録が多いのですが、そのような形態で仕事をされているからか、皆さん自分の専門領域が明確で、ご自身の考えも明確、ご自身の働き方や報酬に対する考え方も明確なのです。
「個性が強いなぁ」と思います。
正社員案件を扱うエージェントにいた歴が長いのでそのような方々の面談もさせていただいていましたが、個性の強さはプロ人材のほうが圧倒的に上です。良くも悪くも(笑)
「良くも悪くも」でいいんだと思います。
明確な意思のある者同士が率直に議論することが採用においてはもっとも重要なのではないかと。
弊社では、面談の際に包み隠さずお互いの実情をお話しいただくようにお伝えしています。業務内容も、社内体制も、不足している部分も、求める働き方も、報酬面も。すべて包み隠さず、キレイごとなしで率直に。
「率直に話し合い、お互いに合わなければ諦める」という潔さも大事です。そんなスタンスで面談していただいているので、採用に至る決定率は正社員紹介の3倍ほどの高さです。お互いに意思が明確だからこそ、合う合わないがハッキリわかるし、さらに言うと求人広告を各段階で弊社は「率直さ」を心掛けているので、そもそもターゲットにマッチした方の応募が多いのだと思います。
己を知り、求めるペルソナを明確に言語化し、求人広告に率直に反映する。さらに、面談の場でもその率直さを大事にする。それこそが、幸せなマッチングを生む採用のポイントだと考えています。
キャリーミーはマーケティング・広報領域を中心にプロ人材を紹介しています!
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この記事を書いた人
- 布井あやみ
CARRY MEのアドバイザー・法人営業担当。上智大学外国語学部卒。キャリアコンサルタント、タヒチアンダンサー&講師、メンタルコーチという複数の仕事を持つパラレルキャリア。
株式会社パソナキャリア、株式会社リクルートエージェント(現株式会社リクルートキャリア)等大手人材紹介会社での法人営業経験を通じて培ったビジネススキルと、全日本ジュニア新体操選手権大会団体入賞経験をはじめとする舞踊歴17年のキャリアを活かした独特の表現力を併せ持つ貴重な存在として各方面から注目を集めている。
最近ではパラレルキャリアコンサルタントとして、同じくパラレルキャリアを目指す方々へ向けたセミナーの開催、キャリアコンサルティングなどにも力を注ぐ一方、新卒向け就職セミナー企画運営にも携わるなど多方面で活躍中。