【成功事例あり】新規事業ロードマップの作り方を7つのステップで解説
2024/11/1
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新規事業を立ち上げる際には、どんなに優れたアイデアがあっても、明確な計画がなければ成功は難しいものです。
ビジネスを成功に導くためには、具体的なビジョンと戦略的なロードマップが必要不可欠です。
本記事では、初めての新規事業でもスムーズに進められるよう、成功事例を交えながら、ロードマップの作り方を7つのステップに分けて分かりやすく解説します。
なお、筆者はこれまで複数の新規事業を立ち上げ、3度の事業売却に成功しています。
これから新規事業に挑戦したい方、計画の見直しを検討中の方にとって、必ず役立つ内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
新規事業のロードマップとは
新規事業のロードマップとは、事業の立ち上げから成長までを導くための道筋を示した計画のことです。
ロードマップの目的は、事業のビジョンや目標を具体化し、それを実現するためのステップを明確にすることです。
新規事業では、初期段階の混乱やリスクが多く、全体像を把握しづらくなることがよくありますが、ロードマップがあれば、長期的なゴールに向けた道のりを見失うことなく、段階的に事業を進められます。
市場調査や商品・製品開発、資金調達などの大きな目標だけでなく、事業の進捗をモニタリングするためのマイルストーンも含めることで、チーム全体が一体となってプロジェクトを進める羅針盤の役割を果たします。
ロードマップとアクションプランの違いは?
ロードマップとよく混同されるのが「アクションプラン」です。
ロードマップとアクションプランの違いは、役割と詳細度にあります。
ロードマップは、新規事業全体の大まかな方向性や戦略を示す「全体像」の計画です。
一方、アクションプランは、ロードマップで定めた目標を達成するための「具体的な行動」を示す計画です。
ロードマップは長期的なビジョンや主要なステップを示しますが、アクションプランはそれを実現するための短期的なタスクや作業の詳細を含みます。
例えば、ロードマップでは「新製品の市場投入」を目標として設定し、その時期や必要な準備を記載します。
一方で、アクションプランでは「来月中に製品の試作を完了させ、翌週に広告戦略を策定する」といったように、具体的な行動計画をまとめるのが一般的です。
このように、ロードマップは事業の全体的な進行ガイド、アクションプランはその進行を実際に実現するための詳細な道しるべと考えると分かりやすいでしょう。
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新規事業においてロードマップを作成するメリット
新規事業を成功させるためには、適切な計画と方向性が重要です。
ロードマップは、ビジョンを具体化し、ステークホルダーやチーム全体が同じ目標に向かって効率よく進むための地図となります。
ここでは、なぜ新規事業においてロードマップを作成することが重要なのか、その具体的な5つのメリットを詳しく解説します。
1. 目標達成に向けて進捗の可視化と管理ができる
2. リソースの効率的な配分につながる
3. リスクの事前把握と対策ができる
4. 組織全体の一体感を高められる
5. 投資家やステークホルダーへの説明資料となる
目標達成に向けて進捗の可視化と管理ができる
ロードマップを作成することで、事業の進捗を明確に可視化し、効果的に管理することが可能になります。
新規事業では、初期段階から多くのタスクが発生しますが、ロードマップを使うことで各タスクがどのフェーズにあるのかを把握しやすくなります。
また、目標に向けてどれだけ進んでいるのか、または遅れている部分がどこにあるのかも一目で分かるため、適切なタイミングで軌道修正を行うことが可能です。
このように進捗を可視化することで、チーム全体が同じ方向に向かって進んでいることを確認しながら、効率的に事業を進められます。
リソースの効率的な配分につながる
新規事業を成功させるためには、限られたリソースをどのように配分するかが重要です。
ロードマップを作成することで、各プロジェクトやフェーズに必要なリソースを予測し、効率的に配分することができます。
例えば、あるフェーズでは人材が多く必要であったり、特定の期間に集中して資金を投入する必要があるかもしれません。
ロードマップを通じてこれらのニーズを事前に把握することで、無駄なリソースの浪費を防ぎ、重要なタイミングで必要なサポートを確保することが可能になります。
これにより、事業全体のパフォーマンスを最適化し、リスクを最小限に抑えることができます。
リスクの事前把握と対策ができる
ロードマップを作成することで、新規事業に伴う潜在的なリスクを事前に把握し、対策を講じることができます。
事業を進める中では、予期せぬ障害や問題が発生する可能性があります。
ロードマップを用いてプロジェクト全体を俯瞰することで、リスクの発生しやすい箇所の事前特定が可能です。
さらに、リスクが顕在化する前に適切な予防策を講じたり、問題が発生した際には迅速に対応するための計画を立てることも容易になります。
このように、ロードマップはリスク管理の重要なツールとして機能し、事業の安定した進行をサポートします。
組織全体の一体感を高められる
ロードマップは、組織全体の一体感を高めるためにも非常に有効です。
新規事業を進める際には、異なる部署やチームが関わることが多く、目標や優先順位がバラバラになりがちです。
しかし、ロードマップを共有することで、全員が共通のビジョンやゴールを理解し、どのタイミングで何を達成すべきかが明確になります。
これにより、各チームが連携して協力し合う体制を築くことができ、事業の進行に対するモチベーションも高まります。
投資家やステークホルダーへの説明資料となる
新規事業のロードマップは、投資家やステークホルダーへの説明資料としても活用できます。
事業のビジョンや目標を分かりやすく示し、それに向けたステップを具体的に示すことで、事業の進捗状況や今後の計画を効果的に伝えることが可能です。
特に資金調達や投資を検討している場面では、事業の実現可能性や成長の見通しを理解してもらうために、ロードマップは強力なツールとなります。
また、ステークホルダーに対して、プロジェクトの進捗を報告する際にも、ロードマップを活用することで、透明性のあるコミュニケーションが図れ、信頼関係を築くことができるでしょう。
関連記事:シリーズAとは?投資ラウンドごとの資金調達の特徴・企業の成長過程をシリーズA経験企業が解説
【7 STEP】新規事業におけるロードマップの作り方
新規事業を成功させるためには、しっかりとした計画が必要です。
しかし、具体的に何から始めればよいのか悩む方も多いでしょう。
ここでは、新規事業の立ち上げをスムーズに進めるために、7つのステップでロードマップを作成する方法を詳しく解説します。
1. ビジョンと目標の設定
2. 現状分析
3. 戦略策定
4. タスク分割
5. スケジュール作成
6. リソース配分
7. リスク管理
各ステップを順番に実践することで、ビジョンの明確化から具体的な行動計画までを確実に進められるようになります。
それぞれのステップで発生するタスクやポイントを順番に見ていきましょう。
1. ビジョンと目標の設定
新規事業の成功において最初に必要なのは、明確なビジョンと目標の設定です。
ビジョンとは、事業を通じて実現したい理想像や長期的な方向性を示すものです。
ビジョンを設定することで、事業の進むべき道筋がはっきりし、チーム全体が共通のゴールに向かって行動しやすくなります。
一方、目標は、ビジョンを達成するために必要な具体的な成果や成果指標のことです。
目標を明確にすることで、事業の進捗を定量的に測定し、成功に向けた進捗を確認できます。
ビジョンと目標がしっかりと定まっていれば、ロードマップ全体の軸がぶれることなく、事業の各フェーズを効果的に進めることができるでしょう。
2. 現状分析
ビジョンや目標を設定した後には、事業を進めるための現状分析が必要です。
現状分析では、市場環境、競合の状況、自社の強みと弱みなどをしっかりと理解することが求められます。
特に新規事業においては、市場ニーズを正確に把握し、どのような課題があるのか、どのようなチャンスがあるのかを見極めることが重要です。
正確な現状分析によって、事業を進めるうえでのリスクや課題が明確になり、今後の戦略を立てやすくなります。
また、自社が持つリソースやスキルセットも再評価し、どの部分を強化する必要があるのかを明確にしておくことで、事業を軌道に乗せる準備も整えておきましょう。
3. 戦略策定
現状分析が終わったら、次に行うべきは具体的な戦略の策定です。
戦略とは、ビジョンや目標を実現するために、どのような手段やアプローチを取るかを明確にするプロセスです。
この段階では、事業の成功に向けた中長期的な計画を立てましょう。
例えば、どの市場セグメントをターゲットにするのか、どの製品やサービスを提供するのか、競合に対してどのように差別化するのかなどを明確にしていきます。
また、マーケティング戦略や財務戦略、技術面での計画もこの段階でまとめ、リスクと機会をバランス良く見極める必要があります。
しっかりとした戦略を持つことで、事業全体の方向性がはっきりし、次に進むべき具体的な行動が見えてくるでしょう。
4. タスク分割
戦略が決まったら、その戦略を実行に移すために、次に必要なのがタスクの分割です。
タスク分割は、戦略を具体的なアクションに落とし込み、誰が何を、いつまでに行うかを明確にする作業です。
この段階では、全体のプロジェクトを小さなタスクに分割し、それぞれに責任者や期限を設定しましょう。
大きな目標を細かく分解することで、達成までの道のりが視覚化され、チーム全体で効率よく動けるようになります。
また、進捗状況を確認しやすくなるため、遅れや問題点があれば早期に発見して対処することも可能です。
5. スケジュール作成
タスクを分割した後は、それらを実際に進めるためのスケジュール作成を行いましょう。
スケジュール作成では、各タスクの優先順位や相互依存関係を考慮しながら、具体的な期限やマイルストーンを設定します。
スケジュールを設定することで、どの段階でリソースやサポートが必要かを事前に把握できるため、無駄な遅延を防ぐこともできます。
スケジュールは単なる期限のリストではなく、プロジェクトの進行を計画的に管理し、成功に導くための重要なツールです。
6. リソース配分
スケジュールを作成したら、その計画を実行するために必要なリソースの配分を行います。
リソースには、人材、時間、資金、技術など、事業を進めるために必要なすべての要素が含まれます。
新規事業では、リソースが限られている場合が多いため、各タスクに対してどれだけのリソースを割り当てるかを慎重に決定することが重要です。
また、リソースの優先順位を明確にすることで、重要なプロジェクトに集中し、成果を最大化することが可能になります。
リソース配分を適切に行うことで、効率的に事業を進められ、無駄なコストや時間を削減することができるでしょう。
7. リスク管理
最後に、事業を進めるうえで、リスク管理は必要不可欠なステップです。
事前に想定されるリスクを洗い出し、それに対する対策を立てておきましょう。
例えば、技術的なトラブル、競合の動向、資金不足など、新規事業にはさまざまなリスクが存在しますが、事前に予測し、優先順位をつけて対処することで、事業が不測の事態に陥ることを防げるでしょう。
また、リスクが実際に発生した場合にも、事前に計画しておいた対応策があることで、迅速かつ効果的に対処することが可能になります。
リスク管理を徹底することで、事業の安定性が向上し、長期的な成功実現に近づきます。
関連記事:マーケティングロードマップは何から作る?他社と差別化できる戦略の策定方法を解説
ロードマップ作成のポイント
効果的なロードマップを作成するためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、ロードマップ作成における3つの具体的な重要ポイントについて解説していきます。
1. シンプルに作る
2. 視覚的にわかりやすく作る
3. 定期的に見直す
これらのポイントを意識し、事業を効率的に進めていきましょう。
シンプルに作る
ロードマップはシンプルで分かりやすくあることが大前提です。
新規事業は多くのステークホルダーやチームメンバーが関わるため、複雑すぎる計画では情報が伝わりにくく、混乱を招く可能性があります。
シンプルに作ることで、誰が見てもすぐに理解できる構造になり、チーム全体が同じ方向に向かって動くことができます。
また、重要なポイントを見逃さず、効率的に進めるためにも、必要な要素を絞り込み、無駄な情報を削ることが大切です。
シンプルなロードマップは、計画の実行においても柔軟に対応しやすく、状況に応じた調整がしやすくなります。
視覚的にわかりやすく作る
ロードマップは視覚的にわかりやすく表現することで、より直感的に理解しやすくなります。
図やチャート、グラフなどを活用することで、プロジェクトの進捗や重要なマイルストーンを一目で把握でき、チーム全体で共有しやすくなります。
特に複数のタスクが同時進行する場面や、各タスクの関連性を明確にする際に効果的です。
また、カラフルな図やアイコンを使うことで、重要なタスクや優先度がひと目で分かるようになるため、プロジェクトの進行状況を簡単にチェックでき、コミュニケーションの円滑化にもつながります。
必要に応じて、タスク管理ツールなどを確認して、誰が見ても分かりやすいロードマップを作りましょう。
定期的に見直す
ロードマップは一度作成して終わりではなく、定期的に見直し、更新することが欠かせません。
新規事業は、外部環境や市場の変化、内部のリソース状況に応じて、計画の修正が必要になることがよくあります。
定期的にロードマップを確認し、進捗状況に応じて必要な調整をタイムリーに行い、計画が現状に即しているかを確認しましょう。
見直しのタイミングで新たなリスクや課題が発見されることもあるため、柔軟に対応できる体制を整えることが、事業成功への鍵となります。
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新規事業を成功に導くためにはプロ人材を活用するのがおすすめ!
新規事業を成功に導くためには、ロードマップを作成することも大切ですが、それ以上に重要なのは、その計画を実行し、柔軟に修正できる優秀な人材を確保することです。
どんなに緻密で完璧な戦略を立てたとしても、それを実行する人材が不足していれば、計画は思うように進まない可能性が高くなります。
新規事業には2つの大きな壁が存在します。
1つ目は事業を立ち上げること、そして2つ目は立ち上げた事業を順調に成長させることです。
これらの壁を乗り越えるのは簡単ではなく、高度なスキルと豊富な経験が必要です。
特に新しい市場や分野に参入する際には、社内のリソースだけでは対応しきれない場合も多々あります。そうした状況では、その領域に精通した外部のプロ人材を活用することが、効率的な選択肢となります。
高度なプロフェッショナル人材は、その分野に特化した知識と経験を有しているため、事業の立ち上げや成長を支える上で非常に強力な存在となるでしょう。
また、計画通りに進まないことが多い新規事業においては、状況に応じて適切な判断を下し、計画を柔軟に修正できる能力が成功の鍵となります。
関連記事:プロ人材とは?優秀なプロフェッショナルを効果的に採用するための方法を解説!
【成功事例】新規事業開発やCMOなど重要なポジションでプロ人材15名活用!
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このハイブリッド型組織による運営は、迅速かつ柔軟な対応を可能にし、正社員だけでは難しいポジションの補完に大いに役立っています。
キャリーミーは、企業の成長をサポートするプロ人材をマッチングし、正社員採用では難しい高スキル人材のジョインを可能にします。
迅速な事業拡大や専門的な知識が必要なポジションに柔軟に対応できるため、多くの企業で高く評価されています。
また、プロ人材との連携を通じて、社内にノウハウを蓄積し、長期的に競争力を高めることができる点も、キャリーミーを利用する大きなメリットです。
キャリーミーは成果報酬型求人を採用しているため、契約が成立するまで費用は発生しません。
新規事業開発など、ビジネスの成長に関してお悩みがある場合は、まずはお気軽にキャリーミーにご相談ください。
参照:CMOや新規事業開発など重要なポジションでプロ人材15名活用!正社員とのハイブリッド型組織でスケール化を図る秘訣 | 「キャリーミー」の企業・法人様向けサイト
まとめ
本記事では、新規事業におけるロードマップの重要性や具体的な作成方法について解説してきました。
新規事業を成功に導くためには、明確なビジョンを持ち、それを実現するためのロードマップをしっかりと作成することが不可欠です。
今回ご紹介した7つのステップに分けてロードマップを作成することで、事業の進行を体系的に管理し、リスクに対処しながら進めることができます。
しかし、どれだけ優れたロードマップを作っても、それを実行に移すためには高度なスキルと経験を持つ人材が必要です。
最適な戦略とリソースを組み合わせ、計画を推進するために、適切なタイミングで専門的な知見を持つプロ人材を活用することが、新規事業を着実に成功させるためのポイントとなります。
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この記事を書いた人
- 加来 涼太
3度の事業立ち上げを経験し、これまで2度事業売却した連続起業家。 フリーのプロ人材としても、数社で活躍する現役のWEBマーケター。
2014年、高校3年時にフィリピン留学したことを機に、大学在学中に留学代理店事業を立ち上げ学生起業を経験。WEBマーケティングを独学と実践で学び、WEB経由での集客活動を仕組み化し、同事業を約4年間運営した後に事業売却。新卒後は、海外にある日系ITスタートアップの新規事業プロジェクトに約半年間参画。
2019年、自社ITサービスの開発・WEBメディアの運営事業等を行う株式会社ツーベイスを創業。サイトM&Aプラットフォームサービスの運営開始から約1年後に、自身2度目の事業売却を行う。1年間の運営期間で審査した対象サイトは約200件に及ぶ。現在は、月間最大100万PV越えのWEBメディアを運営したり、留学関連の新規事業立ち上げに従事。過去に立ち上げた累計のサイト数は10を超える。
2023年、自身の会社を経営しながら、これまでの経験を活かし、フリーのSEOディレクター等としても数社で活動している。主な実績:約1年間/週1程度の稼働で、事業会社が運営するサイトへのオーガニックトラフィック数を月間約20万増やし、昨対比で約200%増を達成。同サイトの月間トラフィック価値30,000$以上の向上も実現。