ビジネス界で進むプロ人材活用。スポーツ業界から学ぶ点は勝つことを目的としたチームづくり

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マーケティング領域を中心に活躍する業務委託の「プロ人材」と企業とのマッチングサービスを行うキャリーミー(https://carryme.jp/lp002/0826_serch_marketing/)を運営する株式会社Piece to Peace(本社:東京都千代田区)は、プロ人材活用に関する総括レポートを発表いたします。

■日本のビジネス界でもプロ契約が求められていく

 2023年、日本はWBCで大変な盛り上がりをみせました。一致団結による日本のチーム力の強さとともに、各選手のプロ意識の高さに注目した人も多かったのではないでしょうか。MVPに輝いた大谷選手は、年俸3000万ドル(約40億5000万円)でエンゼルスと今期の契約をしているように、スポーツ界では「プロ契約」が当たり前となっています。ビジネス界における「プロ契約」はまだまだ少数ですが、日本のビジネス界でもスポーツ界のような「プロ契約」が進むと考えています。

 日本では、長らく終身雇用・年功序列が続いてきました。社員は優秀かどうかに関わらず、年次に応じて昇進する。企業は社員を定年退職するまで面倒を見て、賃金も長く勤めれば上げる。こうした一律の段階に調整された雇用制度には限界が来ています。今求められているのは、終身雇用・年功序列とは真逆の考えである「プロ契約」です。成果を出せばどんどん報酬が上がり、やりがいも増す。ただし、成果が出せなかったら解雇の可能性もあります。

 プロ契約が求められる背景には、急速な労働人口の減少という要素もありますが、より特筆すべきは「変化が激しい」時代で事業を成功させるには「機動力」が必要な点でしょう。

どの会社が競合になるのか、その境目が分かりにくくなってきており、突然GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)が参入してくる可能性もあります。逆に、大手が既に展開し、大きくシェアを占めている事業であっても、ベンチャー企業の登場によりガラッと未来地図を変えられてしまうこともあり得るのです。

 そこで、大手企業も新たなマーケットを求めてイノベーションや新規事業開発に力を入れていますが、新規事業の場合は特に、求められている分野や段階によって必要な人材が流動的になります。その時々に必要な施策に合わせて、躊躇せず人材を交代させていけるかどうかが成功の鍵を握っています。既存の事業においても、機動力は必要です。実際、当社が経営者に対して行った調査(※)によると、業務委託活用に関して85.1%が機動力を重視しつつも人材の交代に躊躇した経験が1度以上あるとの回答は66.3%に及びます。業務委託人材の交代に躊躇せず事業を推し進めることが大切であり、そのためにも成果にコミットするプロ人材の活用が求められます。

 このように、変化が激しい時代だからこそ、機動力の高いプロ契約が求められているのだと考えています。


■優秀な人材は組織で働くことを止め、個人で独立して稼ぐ

 肯定的な人も否定的な人もいると思いますが、全体感としては独立して働こうと考える方が、30代を中心に増えている印象があります。その理由は、スキルと年収もしくはポジションの逆転現象が起きているからでしょう。年功序列のシステムでは、上司よりもデジタルスキルが高いデジタルネイティブ世代が入社しても、年齢が上というだけで上司の報酬が高くなってしまいます。さらに40~50代は人口が多い世代のため、ポジションが埋まっていて昇進が困難なケースも少なくありません。このような現象は、あらゆる組織で起こっています。ですから優秀な人材は組織で働くことを止め、個人で独立して稼ぐ道を選ぶようになります。

■「業務委託契約」ではなく「プロ契約」

 当社では「業務委託契約」という表現を使わず、「プロ契約」と表現しています。それは、当社のサービスにご登録されている皆様に「プロ」であることを意識して業務委託契約を結んでほしいという思いが根底にあるからです。

 企業がプロ人材に何を期待しているのか。それは「成果」です。プロ人材は、どういった成果を企業から期待されているのかを意識し、その成果にコミットすることが使命です。成果が出れば報酬がグンと上がる可能性が十分にある一方で、達成できなければ契約解除となる。それがプロ契約です。事実、72%の経営者は上記の考えに賛同しています。

人材を活用する企業も「プロ人材を扱う」という心構えが重要です。プロ人材は、新入社員のように朝から晩まで出社させたり、何時から何時まで働いた、など、労働時間を管理するものではありません。成果を管理することは大切ですが、それ以外の部分では契約した人材を「プロ」として認めて、活躍していただくためにも、プロ契約という言葉を使っています。

■副業人材とプロ人材活用の違い

 当社が定義するプロ人材とは「専門性・再現性」「伴走力」「自走力」の3要素を満たす存在です。この「プロ」という言葉について、企業側の認識は深いとは言えません。資料をお見せしながらプロ人材の定義をご説明すれば分かっていただける程度に留まっています。しかし、一度プロ人材を活用された企業は「なるほど、これがプロ人材か」と実感していただけるケースが多いので、やはり体感しないと心から納得はできないのだと思います。

また、企業によっては「所詮副業でしょう」と考えている場合もあります。当社の調査結果でも、経営者の47.1%が「本業」に対し「副業」の人材を軽視した経験があるようです。しかし当社がご紹介するプロ人材は、副業ではありません。一般的には週5フルタイムで行っている本業のかたわら、平日の夜や土日だけ稼働するスタイルが副業ですが、当社のプロ人材は片手間で働く人材ではないことをご理解いただけるよう説明しています。

企業と人材がマッチングする上で「プロ」という概念そのものも重要ですが、当社の強みとしては、当社が6年半をかけて蓄積した「データベース」があります。どのプロがどの分野でどのぐらい優秀なのかという情報を分析し、企業へ自信を持って推薦できる裏付けとなります。例えば、10社以上で稼働して、すべての企業で評価が高いというプロも在籍しているのです。

■プロスポーツ界からビジネス界が学ぶべき点

 プロの組織という意味では、スポーツ界の方が圧倒的に実力主義でチーム化されています。逆に、年功序列や終身雇用のような制度がスポーツの世界に染み付いていたら、チームは全く機能しないでしょう。スポーツの世界では、優秀な人をどれだけ集めたとしても、全員がその都度試合に出られるわけではなく、ベストなコンディションでいるメンバーが選ばれてチームを作り、試合に臨んでいます。当然、試合の中で調子が悪いメンバーがいたり、成果が出ていないメンバーがいたりすればすぐに他のメンバーと交代させるなど、まさに機動力が重視されます。

 スポーツも企業も「勝つことが目的」という点では同じです。目的に向かって、適切なメンバーをアサインし、状況に応じてメンバーを交代させるという意味では、プロスポーツチームの方が圧倒的に目的に向いた組織を構築できていると言えるでしょう。

■プロ人材のマネジメントは期待値調整がポイント

 市場全体としてプロ人材の活用法は手探りの状況なので、当社が率先して体系化して普及させていかなければならないと考えています。プロ人材をマネジメントするのは、基本的に事業部のトップです。マネジメント水準は企業によって様々であり、同じ会社でも、事業部のトップごとに方針が違うことも少なくありません。

 プロ人材をマネジメントする上で失敗しがちなこととして「期待値の調整」が挙げられます。事実、66.3%の経営者が「期待値の調整」に課題を感じています。活用する企業とプロ人材が「契約期間終了時に、何を、どのように達成するか」について明確化し、合意しているかどうかが非常に重要です。

この合意形成が不十分だと、稼働開始後にプロ人材が「合意した業務内容と違う」「このままだと企業の期待に沿えない」と感じる状況に至る可能性が高いでしょう。こうした場合は、再度お互いにコミュニケーションを取り、合意形成を行うことが求められます。直接雇用の社員であれば、稼働時間によって給与が決まりますが、プロ人材はより短期的な成果を求められますので、ゴールの認識とその過程の擦り合わせが必要です。

「期待値の調整」が難しい背景には、成果を達成するための業務を因数分解できていないということもあります。

 売上アップを成果としている場合を例に挙げ、売上を「(成約数+リピート数)×単価」という公式で計算しているとします。プロ人材が、企業と合意したKPIを大幅に上回る成約数を出したとしても、単価をプロ人材の関与できない範囲で大幅に下げられてしまっていたら売上は達成できません。もし売上が達成されないとなれば、一方的に企業あるいはプロ人材のせいとなり、トラブルに発展してしまうケースもあります。そのため、業務を細分化し、どこからどこまでをプロ人材に任せるのか、どこまで期待するのかを明確化することが重要です。

■プロ人材活用におけるユニークな事例

 デジタルツールを導入する際に、ツールとプロ人材がセットになって提供されている例が増えてきています。デジタルツールを導入しても使いこなせなければ意味がありません。ツール導入だけでなく活用までのフォローも含めて提供することによって、プロ人材の単価が上がったりツール解約がされづらいというメリットがあるようです。

 また、プロ人材を、外部人材ではなく内部人材として扱っていく事例も増えてきています。場合によってはPMやCXO、マネージャーとして招き入れ、ミッションを共有しながらコアメンバーとして活躍してもらうケースもあるようです。コアメンバーの人材確保には数年以上を要することもあり、プロ人材の活用によって人材戦略の幅が広がるだけでなく、事業停滞の解消にも繋がる可能性を秘めています。

※)調査概要:業務委託人材活用に関する調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー(R)︎」の企画によるインターネット調査
調査期間:2023年3月29日~同年3月31日
有効回答:業務委託を活用した経験がある成長ベンチャー企業(設立年数3年~10年かつ3期以上連続で増収している)経営者104名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

■会社概要

会社名  :株式会社Piece to Peace
設立   :2009年9月
代表取締役:大澤 亮
所在地  :〒102-0093 東京都千代田区平河町2-16-9 永田町グラスゲート8F
事業内容 :ビジネス界におけるプロ契約の支援事業「キャリーミー」
https://carryme.jp/lp002/0826_serch_marketing/
URL:https://piecetopeace.co.jp/

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