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フリーランスが副業で仕事の幅を広げる方法とは?

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フリーランスも副業する時代!?

新型コロナウイルス感染予防に伴う自粛生活は、フリーランスの方々の仕事状況に大きな影響を与えました。

クラウドワークスが2020年の4月に1,400名のフリーランスに行った調査によると、新型コロナウイルス感染症に伴う影響で、収入に影響が出ているフリーランスは65.1%であり、その影響額は以下の通りです。

具体的に仕事にどんな影響が出たかという質問に対しては「請ける仕事が減った」がトップの47.5%、次いで、「受注予定の案件のキャンセル」(18.5%)「進行中案件の遅延」(16.9%)となっています。

また、本業以外の手段での収入補填を考えているか?という質問に対しては55.1%が「はい」と回答しています。

今回のコロナ禍は、これまでの働き方のスタイル自体を大きく転換しなくてはならない機会となりました。フリーランスこそ、外的要因に備え自分のスキルの引き出しを増やしていくことが必要になります。

ここで注目したいのが副業です。副業を上手に使えば、本業とは別のスキルを未経験から獲得できたり、周辺スキルを深めることが可能です。

フリーランスは自身の得意なスキル・職種のなかで、同じような案件を複数請け負う「複業」的な働き方が一般的でした。しかし収入の安定を図ることはもちろん、自分の仕事の幅を広げるためにも「フリーランスの副業」に本記事では注目していきます。

働き方も、業務委託案件にこだわらず、派遣社員・アルバイト等様々な選択肢の中から自分のニーズに合わせて業務を選択できるようになってきているのです。

フリーランスが副業するメリットとは?

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フリーランスとして請け負っている本業とは異なる業界や職種で仕事を行うことを本記事では「フリーランスの副業」と表現し、そのメリットや注意点をご紹介します。

フリーランスが副業をするメリットや注意点は、副業の雇用形態によって得られる効果が異なります。それぞれ解説していきますので、実際に選択する時は、本業であるフリーランスの仕事にプラスになるかどうかという観点から選ぶといいでしょう。

フリーランスが業務委託で副業を行う場合

フリーランスが業務委託の副業を行う場合は複数案件を掛け持ちしている状態であり、「副業」というよりも「複業」の感覚に近いかもしれません。

具体的には、クラウドソーシングなどで本業にしている職種とは異なる分野の案件を引き受けたり、コンペに参加したりして実績を積むというケースです。

業務委託案件の多くは「成果」に対して報酬が支払われるため、成果物のレベルが高いものが求められます。そのため、全くの未経験分野に挑戦するにはハードルの高い副業と言えます。
しかし、自分の人脈やこれまでのスキルを活かして本業の関連業務や未経験業種の案件を担当して収入や経験、人脈を増やすには非常に良い選択肢となります。

また、同じ業務委託での副業であっても、出社とリモートのハイブリッドなど、働き方が柔軟になる方法での副業選択もあります。

フリーランスが派遣社員で副業を行う場合

派遣社員は派遣会社へ登録し、派遣先に勤務する形態です。雇用先は派遣会社ですが、指揮命令権は派遣先の企業にあります。就業時間数によっては派遣会社の社会保険に加入できる可能性もあります。雇用保険など、フリーランスでは入れない社会保険に加入できるのは大きなメリットでしょう。

派遣社員はこれから紹介するアルバイトに比べ、高時給になりやすいという特徴があります。もちろん、同じ職種の業務経験・実績があった方が時給が高くなる傾向がありますが、未経験であっても業務委託での副業と比較すると門戸は開かれやすいと言えます。

ただし、派遣社員は契約上指示されている業務内容を大きく超えた業務を行うことができません。そのため、正社員や業務委託と比較すると、裁量が低くなる傾向にあります。未経験分野にトライするため派遣社員を選択する場合は、その業務でどのくらい主体性を持って取り組み、業務の幅を広げ実績を出すのかを意識して挑戦していく姿勢が必要です。

筆者も派遣社員として未経験の社内広報業務を始めた経験があります。契約外なので出来ません、やったことがない分野なのでわかりませんという姿勢ではなく、まずは依頼された業務について調べてみたり、積極的に業務に参加する姿勢が求められます。

また、派遣社員は給与収入となります。業務委託は事業収入なので確定申告時に経費計算が必要ですが、給与収入では所得が収入に応じて決められているのでその点もメリットと言えるでしょう。

フリーランスがアルバイトで副業を行う場合

最後にご紹介するのがアルバイトです。アルバイトも派遣社員同様、勤務時間数によってはその会社の社会保険に加入できる可能性があり、社会保障が充実することも考えられます。

その企業とマインドなどがマッチすれば、未経験業務でも積極的に採用してくれる可能性もあります。就業後も派遣社員と異なり業務範囲が固定化されていないので、成果を出すことで、仕事の幅を広げられる可能性もあります。
派遣社員と異なり直接雇用のため、実績を上げられれば時給アップや社員転換・業務委託への変更などの交渉がその会社の人事部と直接行えることもメリットです。

一方アルバイトは今ご紹介してきた2つの就業形態に比べ、一般的には時給が低い傾向にあります。また、もし正社員や業務委託への転換を考えている場合は、自分から積極的にアピールしていく姿勢が必要です。企業側がコストを負ってでも自分を雇用転換させるメリットがあると思わせられるかがポイントになるでしょう。

派遣社員、アルバイトともに、業務委託として行うより未経験業務に従事するハードルは低くなります。意識して活用すれば自分の仕事の幅を広げることができるでしょう。

フリーランスが副業をする際の注意点

フリーランスの副業には、会社員よりもハードルは低くなりますが以下のことに注意して行うといいでしょう。

フリーランスが副業をする際の注意点:自己管理をする

複数の仕事を抱える場合、自己管理は必須能力です。

それぞれの仕事へ迷惑をかけないよう、納期を守る、契約で決められた稼働時間やノルマを守るよう配慮が必要です。

また、メリハリを持った稼働も心がけたいところです。一つの案件にこだわってしまい他の案件に手が付けられなくなるといったことがないように、時間・マインド・体力などをしっかり自己管理し、それぞれの案件で成果をだせるようコントロールしていきましょう。それがそれぞれの案件での自身の信頼、新しい仕事の依頼などに影響していきます。

案件によってはNDA(秘密保持契約)をはじめ、各種機密漏洩等に関わる契約を結んでいる場合もありますので、その点も注意しましょう。

フリーランスが副業をする際の注意点:必要な手続きの対応

フリーランスの方の多くはすでに確定申告は経験済かと思いますが、青色申告を適用させたい場合は開業届の提出も必要し、収入先が複数になることで記帳が増えるので注意して申告を行いましょう。

また、副業として派遣社員やアルバイトなど給与収入を得る場合、給与収入と事業収入では所得の計算方法が異なります。
収入として給与収入と事業収入を合算したあと経費を引いて所得を出すというやり方はできません。それぞれの収入に応じた所得計算をおこなうように注意してください。

フリーランスも副業をして仕事の幅を広げよう!

フリーランスになると、自分のスキルアップ手段に困ってしまうという声も聞かれます。
しかし今ご紹介してきたように、フリーランスの方でも副業を味方につけて自分の経験を深めたり、仕事の幅を広げていくことができます
フリーランスが副業をすることは、金銭的な補填という側面だけではなく、新しい人脈などを作るチャンスにもなります。副業だからと消極的にならずに取り組みたいですね。

また、副業を含めたキャリア形成に興味をお持ちの方は、週1日~、リモート可能な案件も多数取り扱うキャリーミーにご相談ください。パラレルキャリアを実践しているアドバイザーが自身の経験を踏まえてアドバイスさせていただきます。

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この記事を書いた人

azusa watanabe
渡部 梓

大学卒業後アパレルメーカーで販売、ディストリビューター(在庫管理、換金計画策定等)、店舗支援を担当する。結婚退職後、転居し地方公務員へ。個人住民税課税業務に従事。第一子育休中に再転居により公務員を辞し、無職での保活と子連れの再就職活動を経験する。その後アパレルメーカーでのディストリビューター業務の傍らCARRY ME経由でライティング活動を開始。現在は某企業の社内広報業務を行いながらCARRY MEにてライティング関係の業務委託案件を請け負うパラレルキャリア実践者。プライベートでは二児の母。