採用ライティング

実はツッコミどころ満載の採用記事

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今回で4回目になる「採用ライティング」の連載記事。
企業様より数件のお問い合わせをいただいています。お読みいただいている皆様、本当にありがとうございます。
人材紹介会社におけるコンサルタント経験が長い私ですが(法人、個人とも)、実はライターとして記事を書くのは初めて(汗)・・・毎回ドキドキしながら執筆していますが、反響をいただいていることはうれしいです。
これからも人事担当者の方々にとって、少しでも分かりやすく役に立つ情報をお届けできればと思っています。

血と涙の結晶・・採用コンサルタント時代に叩きこまれたノウハウ

今回は少しテクニック的なお話。わかりやすい採用記事について考えていきましょう。

何気なく書いている採用記事。
実は、応募者からするとツッコミどころ満載だったりします。
私が大手人材紹介会社の法人営業担当(採用コンサルタント)だった時代、その「ツッコミどころ」を徹底的に潰して、応募者にとってわかりやすい求人票にするよう叩き込まれました。(本当に怖かった、先輩・・・(笑))

その実例を紹介していきましょう。
今回は【仕事内容編】です。

「人材紹介サービスの法人営業担当として採用をお考えの企業様に対し、
採用コンサルティング、適する人材の紹介、面接設定、内定後のフォローまで一連のサービスを提供していただきます。

採用課題は企業によって異なるため臨機応変な対応が求められます。
また、営業成績に応じインセンティブの支給もあり。
直行直帰も可能なので効率的な働き方ができることも魅力です。
契約社員採用ですが、正社員登用もあります。」

例えばこのような内容だったとしましょう。一見キレイにまとまっていますね。

でもよくよく考えてみるとこんな疑問が湧いてくるのではないでしょうか。

■担当するクライアントは新規と既存どちらが多いのだろうか。その割合は?
■商談から担当できるのか、テレアポなどから行なうのか。テレアポが必要ならばリストは準備されているのか、自分で作成するのか。
■さまざまな業界の企業が存在するがそれをくまなく担当するのか、それとも業界ごとに担当が分かれているのだろうか。
■商談相手となるクライアントの担当者はどのような階層の方が多いのだろうか。
■インセンティブの支給と書いてあるが、全営業の目標達成率はどのくらいなのか。(目標達成をしている社員がすごく少ないのであれば、そもそもインセンティブの支給なんて期待できないし・・)
■直行直帰可能と書いてあるが、商談後の事務処理等はどのようにすればいいのだろうか。(カフェでやったりするならお茶代が毎日かかるなぁ・・・)
■正社員登用ありと書いてあるが実績はどのくらいで、どのようなステップを経て登用になるのだろうか。

「かゆいところに手が届く」採用記事を

これに対し、以下のような内容を採用記事の中、もしくはQ&Aのようなカタチで明示しておけば、応募者のかゆいところに手が届く内容になるでしょう。

■担当するクライアントは新規と既存どちらが多いのだろうか。その割合は?
→入社半年間は新規開拓を中心に行なっていただきます。業務に慣れた半年経過後より既存クライアントを徐々に引き継ぎ、2年目以降は新規と既存の割合は2:8ほどになります。

■商談から担当できるのか、テレアポなどから行うのか。テレアポが必要ならばリストは準備されているのか、自分で作成するのか。
→(商談中心の場合)アルバイトのテレアポ担当部隊がいるため、基本的にはアポイント設定済みの商談から担当いただくことになります。コンサルティング、提案業務に集中いただける環境です。

→(テレアポから行なう場合)電話でファーストコンタクトを取り、アポが取れた際には商談もそのままご担当いただきます。テレアポのリストは既存のものがあるのでそれを活用いただき、一部ご自身で効果的と思うアタック先を追加でリストアップいただくイメージです。

■さまざまな業界の企業が存在するがそれをくまなく担当するのか、それとも業界ごとに担当が分かれているのだろうか。
→業界ごとに部署が分かれているため、いずれかに配属になります。同じような業界を複数担当いただくことでノウハウ、専門知識の蓄積が可能なため、より深い提案ができるようになります。

■商談相手となるクライアントの担当者はどのような階層の方が多いのだろうか。
→商談相手の8割は社長、役員、人事責任者など役職者、経営者です。高い目線で話をする必要があるため、ご自身の自己成長にもつながることも魅力の一つです。

■インセンティブの支給と書いてあるが、全営業の目標達成率はどのくらいなのか。(目標達成をしている社員がすごく少ないのであれば、そもそもインセンティブの支給なんて期待できないし・・)
→2016年度の全営業社員のうち目標達成をした社員は80%でした。

■直行直帰可能と書いてあるが、商談後の事務処理等はどのようにすればいいのだろうか。(カフェでやったりするならお茶代が毎日かかるなぁ・・・)
→サテライトオフィスを都内と神奈川県に合計8か所契約しているため、商談場所近くの施設を無料で使用可能です。

■正社員登用ありと書いてあるが実績はどのくらいで、どのようなステップを経て登用になるのだろうか。
→2016年度の正社員登用実績は契約社員50名のうち32名。査定および適性試験、役員との面談により決定します。

「応募者目線」を意識すること

これは、あくまで一例です。一見まとまりがあるように見える採用記事でも、ツッコミどころはあります。
文字数の関係でここまで細かくは記載できない場合もあると思いますが、その際には面接時に口頭にて説明するなど補足的にでも説明しておきたいです。

業務内容を具体的にイメージできることは応募者にとって「安心感」「信頼」につながり志望度を高めます。
分かりやすく、応募者目線に立てている採用記事(もしくは面接)は、それ自体が差別化になり、自社のファンを増やすことになります。
(実際、応募者の選考辞退理由の中で「具体的な業務のイメージが湧かなかった」という理由は相当の割合を占めています)

日々「採用側」に立っているとつい薄くなりがちになってしまう「応募者目線」。
いま一度、意識しておきたいものです。

この記事を書いた人

布井さんプロフィール画像
布井あやみ

CARRY MEのアドバイザー・法人営業担当。上智大学外国語学部卒。キャリアコンサルタント、タヒチアンダンサー&講師、メンタルコーチという複数の仕事を持つパラレルキャリア。
株式会社パソナキャリア、株式会社リクルートエージェント(現株式会社リクルートキャリア)等大手人材紹介会社での法人営業経験を通じて培ったビジネススキルと、全日本ジュニア新体操選手権大会団体入賞経験をはじめとする舞踊歴17年のキャリアを活かした独特の表現力を併せ持つ貴重な存在として各方面から注目を集めている。
最近ではパラレルキャリアコンサルタントとして、同じくパラレルキャリアを目指す方々へ向けたセミナーの開催、キャリアコンサルティングなどにも力を注ぐ一方、新卒向け就職セミナー企画運営にも携わるなど多方面で活躍中。

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