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パラレルキャリアとは?パラレルキャリアのメリットや実例を紹介

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パラレルキャリアとはどんな働き方?

終身雇用の崩壊、人生100年時代の到来、年金受給年齢の引き上げなど、「一つの企業で定年まで働き続け、退職後は年金で暮らしていく」これまでの日本人の人生設計が立ち行かなくなっています。

そのような背景から、数年前から注目を集めている「パラレルキャリア」。その働き方や定義について、ご存知でしょうか?

本記事ではパラレルキャリアの考え方やメリットを解説しながら、具体的なパラレルキャリアのスタート方法についてもご紹介していきます。

パラレルキャリアとはキャリアを複数もつこと

パラレルとは英語で「並行」「並列」を意味します。
つまり、一つの経歴(=キャリア)だけに縛られず、別の世界を並行して持つことで、自身のキャリア、ひいては人生を高めていくというイメージでしょう。

「パラレルキャリア」という概念を最初に提唱したのは経営学者のピーター・ドラッガーであると言われています。

ドラッガーは著書で、今後、人類の長命化が進み、企業の寿命より個人が社会人として働く年数の方が長くなることを指摘しています。そこで組織だけに頼らず、組織とは別の第二の人生を始める必要が出てきていると論じます。

ドラッガーはこの著書『明日を支配するもの』の冒頭でこのような言葉を残しています。

世界には、もうこれ以上の均質性はいらない。必要なのは、多様なモデル、多様な成功、多様な価値観である。

自分が今所属している企業以外との社会との繋がりを複数用意していくことで、人生の選択肢が増え、多様化が進みます。これからの長命化・グローバル化された社会において、自分の属性が一つであることはリスクになりうるでしょう。個人も社会も多様性が重要で、そのために「パラレルキャリア」に一歩踏み出すことが必要になってくるのではないでしょうか。

パラレルキャリアと副業との違いとは?

パラレルキャリアと副業にはどのような違いがあるのでしょうか。
ドラッガーは、前述の著書のなかで「パラレルキャリアはもう一つの世界を持つこと(中略)多くの場合、非営利組織で働く」と記しています。つまりパラレルキャリアは報酬の有無を問題にせず、本業以外で社会と繋がり、貢献できる「別の世界」がある状態のことを指しています。

一方、副業やダブルワークなどは「収入を得ること」「収入の増加を目的とすること」が大前提としてあります。
そのため、副業やダブルワークでは、本業と同業またはそれに近い業務内容で仕事をすることが多いのに対し、パラレルキャリアでは全くジャンルの異なるキャリアを並行して築いている場合が多いという特徴があります。

実例で見るパラレルキャリアのメリットとは?

実例で見るパラレルキャリアのメリット①:本業とは別の経験ができる

パラレルキャリアのメリットとして第一に挙げたいのが、「本業とは別の経験ができること」です。
本業と並行してキャリアを築くことで、生活するために本業を行いながら新しい自分の可能性を探り、経験を積めるのが大きなメリットです。

本業で成し遂げられなかった夢や目標を形にするために活動することも可能です。低リスクで自分のやりたいことにチャレンジできます。また、地域貢献を軸にするなら、自分の住む土地に対してこれまで以上に愛着が増すかもしれません。

筆者は大学時代ジャズダンスサークルに所属していましたが、会社員をしながらダンサーとして舞台に立っている友人や先輩後輩の例は多くあります。趣味の範囲で舞台に立っている人から、セミプロのような形でいくらかの収入を得ている人まで、その状況は様々です。

実例で見るパラレルキャリアのメリット②:収入が上がる可能性がある

複数の組織に属することで収入が上がる可能性が高まります。逆にパラレルキャリアの活動が本業以上に注目されたり、結果的に収入が本業を超えてしまうという人もいます。収入が増えることはパラレルキャリアの活動資本になることもありますので、自分のキャリアの可能性を大きく広げてくれる要因にもなります。

筆者は3年ほど前に、アパレル業界での在庫管理の仕事とライター業とのパラレルキャリアをスタートしました。稼働状況は圧倒的にライター業の方が少なかったのですが、結果的にはライター業の方が収入の伸び幅が良く、今ではライター業を増やしながら、ある企業の社内広報業務を週2日行うというスタイルにシフトしました。

全くの異業種に転職してみたい、自分に適正があるか分からないという人にも、このような実例からパラレルキャリアでの異業種挑戦はおすすめできます。もし挑戦が上手くいくようなら、転職や起業を視野に入れることができるのです。

実例で見るパラレルキャリアのメリット③:マネジメント能力が磨かれる

副業・兼業2
パラレルキャリアのように複数の場所で活躍するためには自己管理能力が欠かせません。自分が効率よく本業で成果を出し、パラレルキャリアの活動にいかに時間を割けるのかでパラレルキャリアが実現できるかどうかが変わってくるからです。

パラレルキャリアを実践するためには限られた時間を有効的に活用することが必要です。
筆者も3年前にパラレルキャリアをスタートさせた時には、ライティングの業務は通勤電車の中でも行っていました。

無駄な時間はないか、より効率を上げる仕事の方法はないか、常に模索し自らのマネジメントを行います。また、パラレルキャリアの場で指導やマネジメントが必要な立場にいれば自然とリーダーシップも磨かれていきます。

それが習慣になってくると、必要に応じて組織への提案などを自然に行うようになったり、本業でマネジメント能力を認められて組織のマネジメントをするようになる事例もあるでしょう。

例えば、会社員として働きながら、休日に子供のサッカーのコーチをしている人もいます。その人は「会社でのマネジメント経験が子供の指導にも役立つ」とも語っており、パラレルキャリアと仕事が相乗効果を及ぼしていることが伺えます。

実例で見るパラレルキャリアのメリット④:視野が広がる

最後に挙げるパラレルキャリアのメリットは視野の広がりです。パラレルキャリアを実践することによって新しい人脈が広がることも少なくありません。そうした人との新しい繋がりで得た知見や、自分がパラレルキャリアを経験することによって得られた新しい視点が本業の仕事のアイディアや業務改善に活かされることも多いでしょう。

具体的には女性が産休・育休を機にパラレルキャリアを実践し、本業の他に料理の資格を得たことで、段取り良く料理を進める視点が本業にも活かされたり、料理の腕が上がったことで育児に時間が取れるようになったりとプライベートにも本業にも好影響が出たという方もいます。

女性は出産や育児で本業のキャリアが途絶えてしまうリスクを持っています。特に女性の場合はパラレルキャリアを実践することで本業、収入や家庭の状況に直接いい影響が及ぶことも多いでしょう。

パラレルキャリアの始め方とは?

パラレルキャリアの始め方①:実現したい自分の姿を言語化しよう

これまでご紹介してきたように、収入を第一義とする副業などとは異なり、パラレルキャリアは「本業以外の世界・経歴(=自分の引き出し)を増やす」ことを第一としています。
そのため、「パラレルキャリアで自分が実現したいことは何か?」を明確にしておく必要があります。そうしないと副業との線引きが分からなくなり、収入は増えたものの、自分の引き出しは増えていないという状況に陥ってしまいます。

自分がパラレルキャリアで実現したいこと、これまでやってみたかったこと、夢、趣味などを言語化して整理し、パラレルキャリアでどんな経験を積むのか考えてみましょう。
また、パラレルキャリアで実現したい目標もあわせて考えておくと、目標達成に向けてパラレルキャリアに取り組むモチベーションも上がります。

パラレルキャリアの始め方②:自分の目標に合わせて必要なサービスを選択しよう

自分の目標が明確になれば、その目標に合わせて必要なサービスを選択していきます。
自治会や消防団といった地域での活動の参加、NPO活動への参加、習い事や趣味への投資、副業サービスや業務委託紹介サービスへのなどが考えられます。現代では、ネットで検索すれば多くのサービスにヒットできますので、是非積極的に挑戦してみてはいかがでしょうか?

業務委託案件が獲得できるサービスの中でも、キャリーミーは実際にパラレルキャリアを実践しているメンバーを中心に構成されていることが特徴です。
特に、キャリーミーのパラレルキャリアアドバイザーは、キャリアコンサルタント×タヒチアンダンサー×講師や、キャリアコンサルタント×ミュージシャン×日本アーティスト協会代表など、「全く異なる業種・職種それぞれで成果を出しているパラレルキャリア実践者」なので、パラレルキャリアを実践していくうえでのポイントも合わせて伝えながら、彼らにキャリア面談や面談同行を担当してもらえるというメリットがあります。

「パラレルキャリア」はここ数年でよく聞かれるようになった新しい考え方です。副業や業務委託の紹介サービスを利用する際は、パラレルキャリアの考え方に理解があるサービスを選択する方が、よりパラレルキャリアを実践しやすくなるでしょう。

パラレルキャリアは、これからの社会人に必要な考え方に!


パラレルキャリアを一言で表すなら、「自分のスキルや経験の引き出しを増やす活動」なのだと本記事を担当して実感しました。自分のスキルや経験の引き出しを増やすことは自分の可能性を広げることでもあり、本業がなくなった時のリスクマネジメントとしても有効です。まずは「自分がしたいと思っていたけど、本業があるからできない」と思っていたことから、小さく始めてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

azusa watanabe
渡部 梓

大学卒業後アパレルメーカーで販売、ディストリビューター(在庫管理、換金計画策定等)、店舗支援を担当する。結婚退職後、転居し地方公務員へ。個人住民税課税業務に従事。第一子育休中に再転居により公務員を辞し、無職での保活と子連れの再就職活動を経験する。その後アパレルメーカーでのディストリビューター業務の傍らCARRY ME経由でライティング活動を開始。現在は某企業の社内広報業務を行いながらCARRY MEにてライティング関係の業務委託案件を請け負うパラレルキャリア実践者。プライベートでは二児の母。