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パワハラ防止も法律で規制へ!知っておきたいハラスメントの知識

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法律整備も!パワハラはじめ、ハラスメントへの理解を深めよう

ハラスメントについてニュースで耳にする機会も多くなりました。
ハラスメントと一口に言っても、いろいろなハラスメントがあります。

セクハラ、パワハラ、ケアハラ、マタハラ、アルハラ、ドクハラ、アカハラ、オワハラ、スメハラ、テクハラ・・・・
起きる場所や、シチュエーションごとにいろいろなハラスメントが定義されています。

私自身、最近「ダパハラ」という言葉をウェブメディアの記事で見かけました。
この「ダパハラ」とは、昨年流行したDA PUMPの「U.S.A.」を忘年会の余興として強要されることを表した言葉ということで、実に多様なハラスメントが起こりうるということがおわかりいただける例かと思います。

ハラスメントは人がいるところではどこでも起こりうる問題ですが、特に企業においては、「長時間、多くの立場の人が密接に関連して働く」という特性上、ハラスメントが生じやすい環境にあります。

例えば、このような統計があります。

正社員でセクシュアルハラスメント(セクハラ)を経験したことのある正社員は、34.7%
(JILPT 平成28年度 妊娠等を理由とする不利益取扱い及びセクシュアルハラスメントに関する実態調査結果)
また、過去3年間にパワーハラスメント(パワハラ)を受けたことがあると回答した従業員は、32.5%
(厚生労働省 平成28年度 職場のパワーハラスメントに関する実態調査 )

ハラスメントは、「コミュニケーションを円滑にするためのジョーク」のように軽くとらえている側面もあり、それが企業でハラスメントがなかなかなくならないゆえんでもありますが、ハラスメントを受けた被害者は苦痛から最悪の場合自殺をしてしまう方もいます。

先日も静岡県で上司からのパワハラを原因とし、当時部下だった男性が自殺をしてしまったという痛ましいニュースを目にしましたが、いまやハラスメントは働く人の権利を守るうえで、見逃せない問題となっています。

このような流れのなかで、厚生労働省は昨年11月、職場のパワハラの防止措置を企業に義務付けるための法律を整備する方針を示し、2019年の国会へ関連法案の提出をめざすとしています。

今後一層、意識を高める必要のある企業におけるハラスメントについて今回は解説していきます。

ハラスメントとは?企業における代表的なハラスメント4種類

ハラスメント

そもそも、ハラスメントとはなんでしょうか。

ハラスメントとは、「Harassment 嫌がらせ」を意味する単語で、本人の意図を問わず相手を不快にさせ、尊厳を傷つけ、不利益や脅威を与えることを指します。

何気なくした発言でも、相手の受け取り方によってはハラスメントとなってしまう可能性を注意する必要があります。

ハラスメントは「嫌がらせ」である以上、どこでも発生し得る問題ではありますが、この中でも特に企業において密接に関わってくる4つのハラスメントをご紹介します。

セクハラとは?

セクハラとはセクシャルハラスメントの略称で、受け手の意に反する性的な言動による被害のことを指します。

具体的には性的な発言、性的な接触行為という直接的な被害から、それらの言動を拒否したことにより労働条件や職場環境で不利益な差別を受けるといったことなどが挙げられます。

◆性的な言動とは?

①性的な内容の発言

・性的な事実関係を尋ねること
・性的な内容の情報(噂)を流布すること
・性的な冗談やからかい
・食事やデートへの執拗な誘い
・個人的な性的体験談を話すこと など

②性的な行動

・性的な関係を強要すること
・必要なく身体へ接触すること
・わいせつ図画を配布・掲示すること
・性的な内容の噂を流すこと
・食事やデートなどへの執拗な誘い など

◆セクハラと認定されかねない言動チェックリスト

 #  言動   ☑  
1彼氏(彼女)いないの?
2ゲイなんじゃないの?
3早く結婚しないと産めなくなるよ
4なんで結婚しないの?
5若い女の子はいいね!
6女の子に入れてもらったお茶はおいしい!
7化粧濃いね!
8かわいいね(かっこいいね)
9●●くんの筋肉ぐっとくる
10●●ちゃん!
11男らしい(女らしい)!

セクハラは各種ハラスメントの中でも、グレーゾーンが多く受け手の認識によってはハラスメントとなってしまうことが多くあります。上記のチェックリストはまさにグレーゾーンとしてリスクのある言動をピックアップしていますので、参考にしてみてください。

セクハラは男女雇用機会均等法により、企業に防止措置を講じることが義務付けられています!

パワハラとは?

パワハラとはパワーハラスメントの略称で、互いの立場の差を利用した精神的・肉体的苦痛を伴う行為を指します。

 #  パワハラのタイプ  詳細  具体例 
1身体的な攻撃暴行・傷害等身体的な攻撃を行うこと企画書を上司に提出したところ、「ぜんぜんだめ!」と怒鳴られ、缶コーヒーを投げつけられて、けがをした
2精神的な攻撃脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言等精神的な攻撃を行うこと職場の同僚の前で、上司から、「無能・低能」「馬鹿」などの言葉を毎日のように浴びせられる
3人間関係からの切り離し隔離・仲間外し・無視等人間関係からの切り離しを行うこと職場の全員が通常参加する忘年会等のイベントにわざと呼ばれなかった
4過大な要求業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害等を行うこととても一晩では処理しきれない量の業務を命ぜられた
5過小な要求業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと営業職として採用されたが仕事ができないからと「コピーだけをしていろ」と命ぜられた
6個の侵害私的なことに過度に立ち入ること年次有給休暇を取得しようとしたところ、上司から「誰と、どこへ行くの?彼氏と?」などと執拗に問われなかなか取得をさせようとしなかった。

上司から部下への暴力行為や無理難題の押しつけ等が代表的な例ですが、部下から上司に行う場合もありますし、必ずしも役職などの立場差だけではなく企業内での人間関係の優位性などを利用したものも該当します。

パワハラについては、現在法律による企業への防止措置などは設けられていませんが、冒頭に述べたように2019年中に企業にパワハラを防止するための措置を講ずるよう定めた法律が国会に提出される見込みです。

マタハラとは?

マタハラ

マタハラとはマタニティハラスメントの略称で、妊娠・出産・育児をきっかけに職場で精神的・肉体的な嫌がらせを受けたり、妊娠・出産・育児などを理由とした解雇や雇い止め、自主退職の強要で不利益を被ったりする等の職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントのことです。

マタハラは男性から女性へのものだけでなく、女性から女性、つまり同僚女性や部下の女性などが加害者となることもあります。

◆具体例

・「こんな業務繁忙期に妊娠したの?」と嫌味を言われる

・妊娠しても体調に配慮してくれず、重いものを持たされる

・「妊娠すると仕事が楽になって羨ましい」というような発言

・「妊娠したら仕事が大変だろうから退職してもよいんだよ」と自主退職を促す

ケアハラとは?

ケアハラとは親族への介護等を行っていることに対してのハラスメントを指します。

近年は老老介護という言葉があるように、働きながら親の介護をするといった事例も少なくありません。

◆具体例

・「介護を理由に楽できて良いね」というような発言

・「介護が大変だろうから退職してもよいんだよ」と自主退職を促す

マタハラ、ケアハラは育児介護休業法により事業主が防止措置を講じる義務が課されています。

パワハラ防止法律化の前に、自社のハラスメント対策の見直しを!

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いかがでしたでしょうか。ハラスメントの判断はグレーゾーンが多く、口調、関係性、シチュエーション、受けての取り方に左右され、誰でも加害者になる可能性があります。

ハラスメントは加害者であると当人が認識しないまま行ってしまうことも多く、身近で誰にでも加害者になる恐れのある問題です。
そして、一度でも起こってしまうと被害者だけでなく加害者、その周囲にも大きな影響があります。

従業員の立場であれば、「ハラスメントを起こさない」という意識を日々持ち続けることが重要ですし、企業の立場であればハラスメントを未然に防止するための環境を構築するためのアクションが必要です。

パワハラ防止が法制化されるにあたり、今一度自社のハラスメント対策を見直してみるとよいかもしれません。

[writer-terashima]

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