起業・パラレルキャリア物語

アクアビット航海記「ある起業物語」 vol.2〜起業のメリットを考える その1

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みなさま、こんにちは。合同会社アクアビットの長井と申します。先日からCARRY MEさんに連載している「アクアビット航海記『ある起業物語』」の第二回です。前回は全体の組み立てと書くにあたってのスタンスを述べました。今回から数回にわたって“起業”の利点を書いてみようと思います。

そもそも起業の利点とは何でしょうか?

「“起業”する」とはいい響きです。“起”という漢字からして前向きな印象があります。個人事業主か法人か。店舗を構えるのか無店舗型か、それとも客先に常駐するのか。起業の形態はさまざまです。形態によって肩書もまちまちでしょう。代表取締役、代表社員、院長、店主、オーナー、あるじ、代表、巨匠。いろいろな肩書があります。ですが、そんな肩書は大したことではありません。肩書よりも何をするか、が起業の要点なのですから。自分で責任を負うこと。それこそが起業の本分です。部下がいようと共同代表がいようと、全てを自分で引き受ける。その覚悟が欠かせません。この連載では”起業”を個人が自分の名前を代表に掲げ仕事を受けること、と定めたいと思います。

その責任をどうとらえるか。利点ととるか欠点ととるか。それによって独りで働くことの意味合いが変わります。“起”を前向きにとらえられる方は、独りで働くことの利点を享受できることでしょう。それともう一つ、起業を検討するにあたって、事前に考えておいたほうがよいことがあります。それは、組織に雇用されている現状から逃れることを目的とするか、“起業”した後、自分で経営を舵取り目的に向かって進むことを目的とするか、です。どちらをえらんでもよいと思います。私はともに起業のメリットだと思っています。逃避だって立派な理由です。前向きな理由だけが起業の動機とは限りませんから。最初は後ろ向きな理由かもしれませんが、自分の意志を経営に反映しているうちに、前向きな考えが頭を占めるはずです。ただ、そこは起業の前に自らはっきりさせておいたほうがよいと思います。

人生観にまで踏み込んだ“起業”の利点については、次回以降に取り上げたいと思います。

まずはもう少し肩の力を抜き、わかりやすいメリットから取り上げていきましょう。

通勤ラッシュからの解放

Passengers traveling by Tokyo metro.
朝夕の通勤ラッシュ。つらいですよね。ラッシュを平静にしのげる方。もしそのような方がいれば私は尊敬します。誰もが外見ではポーカーフェースを保ってラッシュをやり過ごしています。でも、首都圏では毎朝毎夕、どこかの車内で怒号が聞えています。車掌さんは、車内トラブルやお客様救護を防ぐためのアナウンスに余念がありません。ほとんどの人が必要悪としてラッシュを乗り切っているのが実情です。男性であれば痴漢と間違えられないように両手を大きく上げて背伸びの運動、いや、スマホ操作にいそしんでいます。意図に反して女性に密着する体勢になってしまったとしても、男性にとっては喜ぶどころか迷惑極まりない状態です。なにせ痴漢と間違えられれば自分の社会的生命が抹殺される危機にひんしているのですから。一説によれば、ラッシュのストレスとは戦場の最前線で感じるストレスに等しいともいいます。ただでさえビジネスの戦場に赴こうとしているのに、その道中からすでに戦場並の環境というのはたまったものではありません。男性にとって、ラッシュの車内には文字通り立つ瀬がないのです。それなのに冤罪の瀬戸際に立たされる。もはや喜劇と悲劇の境目を超え、大勢の痛勤客を乗せたラッシュはわが道を行きます。職場や家庭以外の場所へと。

“起業”すれば朝夕の通勤時間は自由がききます。もちろん、それは仕事の形態によって違うでしょう。“起業”したからといってラッシュから逃れられるとは限りません。たとえばお客様と請負契約を結び、常駐先への通勤が必要であれば、“起業”してもラッシュの囚われ人のままです。でも、そういった常駐先への出勤義務がない場合は、ラッシュから解放されます。それをどうとるかは人によってそれぞれです。

もちろんこのメリットは、もともと徒歩通勤、自転車通勤、時差出勤を励行している方は享受できません。ラッシュなど発生しない地方在住の方にとっても。本記事の趣旨は、脱サラやノマドワークを推奨することではありません。なのでラッシュを経験していず、他の点でもストレスを感じていなければ会社を辞める必要はないのです。正社員の立場で地方に移住するだけでラッシュよさらば、と幸せになれるのですから。

毎日同じ場所に向かう繰り返しからの解放

私にとって、日々の一番のストレスは実はこれでした。もちろん、不条理なラッシュに耐えるのも嫌でした。ですが、それ以上に嫌だったのは、同じ毎日が繰り返されることです。毎朝、同じ場所へゆき、毎夕、同じ家に帰る。日々に変化がないことが耐えられませんでした。世の勤め人の皆様のほとんどはこの苦行をなんとかしのいでいるのでしょう。または、そもそも苦行とは感じていないか。これも人によってそれぞれです。ですが、私には無理でした。帰る家が一つなのは苦にならないのです。ですが、日々行き先が同じということにストレスを感じてしまうのです。私が“起業”したことでもっともよかったと思えたのは、毎日に変化がつくようになったことです。

ただ、くりかえしますが人それぞれです。私のように毎日が同じなのが嫌という人だけではありません。毎日が同じであることに何よりも喜びを感じる人だっています。毎日が同じであることを好む方には起業はかえってリスクですし、メリットもありません。また、“起業”して自宅や店舗で商売を営む場合にもこの喜びとは無縁です。

そしてもう一つ、日々が同じことに付いて回るリスクを言っておかねばなりません。それは、毎日同じ場所にいることで遭いやすくなるリスクです。具体的に言うと、東京では首都直下型地震に遭うリスクが高まります。大阪の場合はテロの標的になりやすいリスクにさらされます。オウム真理教によるサリン散布は、人が集まる場所のテロの恐ろしさを世に知らしめました 。同じ場所に通い続けることは、そういった場所に内在するリスクをかぶる可能性を高めます。

また、勤め人であっても直行直帰が日常の営業職の方は、毎日が移動ですから、この利点は無縁です。また、独自の工夫で徒歩通勤、自転車通勤、時差出勤を励行されている方にとっても利点にはなりません。本記事の趣旨は、脱サラやノマドワークを推奨することにありません。なので、日々が同じ場所に行かなくてもよく、組織の中にいることでストレスを感じないのであれば、会社を辞める必要はないのです。

次回も引き続き、起業のメリットを探っていきたいと思います。

この記事を書いた人

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アクアビット長井

合同会社アクアビットの代表社員としてIT業界におります。kintoneエバンジェリストでもあります。独学の人生です。 旅行、読書、スポーツ、酒、音楽・映画、その他趣味嗜好は広く浅く持っています。
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